ストーリーに従うも従わないもプレイヤー次第という、非常に自由度の高いマルチエンディングRPG。「偽りの神話」は、ギリシア神話をモチーフにしたマルチエンディングストーリーのRPG。任務に従って淡々と人々の命を奪うことも、任務を無視して冒険の旅を続けることもプレイヤー次第で、10種類のイベントを自由に選択して思い思いのプレイを楽しめる。主人公は、神王クロノスに使えるアンチ・オブスタクルナイトの一人。彼は400年の眠りより目覚め、クロノスへの反逆を目論む逃亡者ゼウスの探索を命じられる。
ゲームの最終目的は、人間界に潜むゼウスを捕獲もしくは抹殺すること。しかし、オリンポス十二神に名を連ねるゼウスの変身を見破って捕えることは尋常の手段では不可能。方法はただひとつ。そのために特別に開発された「魂のジェイル」という魔道具を使い、肉体より魂を抜き取って封印するしかない……というのが基本的な舞台設定。
ただし、このストーリーに従うも従わないもプレイヤー次第になっている点が大きな特徴。与えられた任務に従って、あちこちの街で疑わしい人物を次々と魂のジェイルに閉じ込めて回ることもできるし、探索のことなどすっかりと忘れて、各地に用意されたさまざまなイベントをクリアして回ってもよい。いずれの場合も全部で10種類のイベントをクリアするとゲームの終了。それまでの主人公のとった行動や選択の内容に従って、異なるエンディングを迎える。
ゼウスの探索を目的とした場合、注意しなくてはならないのが「魂のジェイル」の性質。これを使えばゼウスをあぶり出すことはできるが、もし誤って神族ではない普通の人間や動物に使用すれば、それはすなわちターゲットの死を意味する。また時には、真相を知り、復讐に燃える人間を返り討ちにする必要に迫られるかもしれない。これらすべてを、任務遂行のためのやむを得ない犠牲と割り切って、あくまでもクロノスに忠実に任務を果たすかどうか──すべての判断はプレイヤーに委ねられている。