「Tinuous」は、ファイル形式の変換や、サムネイル用画像を作成するための画像変換ソフト。BMP/PNG/JPEG形式の画像に対応し、相互に変換することができる。Susie Plug-inを導入することにより、他形式のファイルを変換することも可能だ。

シンプルでわかりやすい画面デザインが特徴で、メイン画面は、目的別の3種類のタブを切り替えて利用する構成。「入力設定」タブで変換元ファイルの入ったフォルダを選択する。選択フォルダ内の画像ファイル一覧が表示され、チェックをオンにした複数の画像を一括して変換することが可能だ。プレビュー表示で画像の内容を確認することもできる。

変換したいファイルにチェックマークを入れて「出力設定」タブをクリックすると、出力ファイルの保存方法を設定できる。設定できる項目には、ファイルの変換形式のほか、サイズの縮小や回転、輪郭強調など、さまざまなオプションが用意されている。縮小は縦横比が固定となり、縦・横どちらかのサイズを指定すればよい。出力先フォルダに同名ファイルが存在する場合には、別名で保存することも可能だ。

PNG/JPEG形式では、圧縮レベルの調節やグレイスケールでの保存といったオプションが用意されており、圧縮率によって画質や画像サイズを調節することができる。PNGテキストおよびJPEGのExif形式のコメントの挿入にも対応。JPEG形式での保存時に、輝度と色差の割合を調節するサンプル比を設定できるほか、プログレッシブ形式に設定することもできる。

さらに、JPEG形式画像の画質などを変更する「JPEG変換」機能も搭載する。この機能では、画質を劣化させることなくコメント情報を削除したりプログレッシブ形式へ変更するといった処理を行える。

操作が手軽なだけでなく、出力する際のオプションが豊富な点も特徴だ。特にJPEG形式の場合はサンプル比の変更やプログレッシブ保存などに対応しており、チェックを入れるだけで選択できる。また、JPEG変換機能では、画質を劣化させることなく付加情報を破棄するといった操作が可能で、従来の手軽な画像変換ソフトにはないオプションが多数搭載されている。

Susie Plug-inに対応している点も中・上級ユーザにはうれしいところ。ただし、プラグインを読み込んでも、出力形式はBMP/JPEG/PNGの3種類のみと変わらないので注意されたい。

開発中に苦労した点
苦労した点はたくさんありますが、ユーザインタフェースを決めるのに時間がかかりました。機能が増えれば、設定する項目数も増えて操作が煩雑になるので、操作性を向上するためにボタンなどの配置で試行錯誤しました。

ユーザにお勧めする使い方
JPEGファイルの変換機能を活用してください。これは、デジカメで縦位置撮影したものの回転を、画質を劣化させずに一括処理できます。また、デジタルカメラで撮影したものに限らず、JPEGファイルに付加された情報がユーザにとって不必要であれば、削除してファイルサイズを減少させることができます。ほかには、ホームページ用サムネイル画像の一括作成するときは、輪郭強調すると効果があります。PNGで出力するときの圧縮レベルは、最高値に設定することをお勧めします。ただし、処理にかかる時間は長くなります。

今後のバージョンアップ予定
保存後のファイル名を指定可能にしたいと考えていますが、具体的な内容はまだ決めていないこともあり、時期については未定です。また、改善する点や便利な機能があれば、随時修正、追加などしていきたいと思っています。