「DLC」は、IEの「お気に入り」に登録したショートカットが有効かどうかをチェックし、リンク切れのショートカットを一覧表示してくれるソフト。チェック対象のショートカットは、IEの「お気に入り」から自動的に読み込まれる。メイン画面は、左上がフォルダツリー表示、右上に「お気に入り」ショートカット表示、中央に「お気に入り」に表示させたくないショートカットの一覧、最下部にリンク切れを起こしているショートカットを表示する4ペイン構成だ。

操作方法は、「DLC」を起動して、ツールバーまたはメニューから「チェックのついたフォルダを調べる」だけ。IEの「お気に入り」に登録されているすべてのショートカットがチェック対象となり、「DLC」起動時に自動で読み込まれる。

チェックの結果、リンク切れと判断されたショートカットは、ステータスコードとエラー内容とともに一覧表示される。リンク切れを起こしている場合でも、「DLC」側ではショートカットの削除を行わない。「DLC」に読み込まれた「お気に入り」に対しては、リンク切れの再チェック、別の場所に移動、「お気に入り」上で非表示にするといった3種類の処理が可能となっている。

お気に入りの非表示は、ショートカットのファイル属性を隠しファイルに設定することで、IE上には表示されなくなるといった性質を利用している。ショートカット自身を削除するのではないので、いつでも再び表示させることが可能だ。

最も面倒なメンテナンスがリンク切れ対応だ。「サーバに接続できない」「ページが見つからない」といったエラーを返したショートカットをお気に入り一覧から削除する操作がリンク切れメンテナンスであるが、意外と手間がかかる。困ったことにアクセス集中によるタイムアウトや、サーバメンテナンスのためのエラーが表示されることもあり、本当にリンク切れとなっているのか正確な判断が難しい。

「DLC」を利用してリンク切れをチェックすれば、リンク切れと判断されたショートカットを削除することなく、お気に入りで非表示にできる。折を見て再度リンク切れをチェックすればよいので、リンク切れチェックメンテナンスが楽になる。再チェックでうまく接続できたら、非表示を解除すればいいし、不要だと思えば削除すればよい。

リンク切れを一つひとつチェックするのは大変なので、「DLC」を使って定期的なチェックをすることをお勧めしたい。

開発中に苦労した点
とにかくHTTPプロトコルというものの知識がほんの少ししかなかったので、それを調べるのに苦労しました。「DLC」はVC＋＋ 6.0で作成したのですが、当初はMFCを使用して作れば簡単にできるだろうと思っていました。しかし、確かに動きはするのですが、どうも細かいとこまでいじれないので、満足いくものになりませんでした。そこで、ソケット通信でHTTPプロトコルを使ってやり取りする部分を自作したのですが、これがまた苦労したのです。このとき「HTTPプロトコルって奥が深い！」と思いました。

ユーザにお勧めする使い方
「DLC」は“お気に入り”のリンク切れチェックツールとして公開していますが、サーバの状態などによって、誤ってリンク切れと判断されてしまうものもあります。それなのであえて「削除」という機能を作らずに、「隠す」という機能を付けました。そして、それでもやっぱり消したいという人のために、「移動」という機能を付けたのです。つまり基本は「隠す」なのです。これなら間違って「隠す」にしても、すぐに元に戻せるので便利です。さらに、リンク切れしていないものでも「隠す」ことができますので、一時的に表示させないようにするには便利だと思います。

今後のバージョンアップ予定
バージョンアップについては、現在考え中です。ほかのツールにはないような機能を付けたいのですが、どうも思い浮かびません。ご要望などがあれば、きる限り対応したいと思います。バグなどの修正は随時行っていきます。現在の「DLC」は細かい処理（【Ctrl】＋【Alt】キーで全選択など）を行っていないので、そういう点についても追加していこうと思います。