ダービーマウちゅうは、「チュウ」と呼ばれるダービーネズミのオーナー兼調教師となり、優秀なチュウを育ててレースに勝つのが目的のゲーム。プレイヤーはまず、血統表のデータから母チュウと父チュウを選択して自分のチュウを作る。その後は週ごとに調教メニューをこなし、時期を見てレースに出場させ、ランクアップを図る。レースでの低迷が続くチュウや高年齢のチュウは引退となるが、引退したチュウは、繁殖チュウとして次世代の親チュウとなったり、登録しておいてプライベートレースに参加させたりできる。

レースはほぼ毎週行われており、チュウの調子やレースの情報を見て出走する/しないを選択する。最初はDランクのレースからスタートし、レースで勝利することで、D→C→B→A→S→SSランクへと上がっていく。レース自体は自動で行われるが、2戦目以降はレース前に「いつもより早めにいけ」などのアドバイスができる。なお、レース当日には「競鼠ブック」という新聞が発行され、枠順とレース予想が確認できるようになっている。

競走馬育成シミュレーション同様、血統がチュウの善し悪しに大きく影響する。母チュウを選択する際には、血統表と特徴（スタミナ型/スピード型など）、性格（凶暴/まじめなど）、インブリード効果（気力アップ/根性アップなど）といったデータを見ておくことが大切だ。また、父チュウの選択時には、すでに選んだ母チュウとの相性のアドバイス（「絶妙」「アウトブリードでよい配合」など）が表示されるので、専門的な知識がなくてもそれなりに適切な配合を選ぶことができる。

配合して誕生したチュウにはオリジナルの名前がつけられる。あらかじめ親チュウとして登録されている名前が、いわゆる名競走馬名のパロディ（……チュウなどと変わっているが）になっているので、この命名に凝ったりしてみるのもおもしろそうだ。ほかに、引退時にはチュウからの「一言コメント」もあったりして、細かいところでハマってしまう仕掛けがあるのもうれしい。

実際には本格的に強いチュウを育てるのは、なかなか難しい。まず配合がモノをいうわけだが、競馬慣れしていない人には「インブリード」（近親配合）、「アウトブリード」（異系配合）などという競馬用語などに、はじめは戸惑うかもしれない。とはいえ、父チュウ選択時の「相性アドバイス」もあるので、ひと通り遊ぶにはこれで十分に楽しめる。また、マニュアルが充実していて、基本的な遊び方や用語集、それに「配合」の理論についても詳しく説明されている。どういう「配合」がよい血統のチュウを作るのかについて、じっくり研究してみるのもいいだろう。

さらに、熱心なユーザによる詳細な血統分析、自分で作った優秀なチュウが登録されている（ダウンロードして実際にレースに出場させることも可）ホームページも開かれていて、このゲームの人気度を物語っている。全体には、手軽な楽しさと本気で取り組むときのバランスが上手にとれており、初心者から上級者まで、対象はかなり広いと感じた。

開発中に苦労した点
血統論理を作るにあたり、血統を構築するための要素を作ること、またそれをまとめて、配合という形でチュウたちの能力に反映させることが最も難しかったです。Ver.2.0から追加した性格システムも関連付けるのも難しかったです。

ユーザにお勧めする使い方
すでに公開してかなりの方にご利用いただいておりますが、育てたチュウは簡単に他の方と対戦できる仕組みになっているため、ネット上で大会が行われたり、個人同士で対戦を楽しんでいただけているようです。ひとりで遊んでいるだけでは味わえない楽しさをぜひ味わっていただきたいです。

今後のバージョンアップ予定
今バージョンの細かな修正変更はすぐにでも行う予定です。ダービーマウちゅう3に関しての予定はまったくの未定ですが、みなさまからいただいたご感想やご意見を制作の糧にいたしますので、どうぞよろしくお願い致します。