ムダなしメールランチャーは、最大30個までのマルチアカウントに対応したメールチェックソフト。起動時や一定時間ごとに、指定されたメールアカウントに対する新着メールの有無をチェックする。タスクトレイに常駐し、バックグラウンドで動作するため、他の作業の邪魔にはならない。非常に細かな動作設定を行うことが可能で、チェック間隔をオンライン中（またはテレボーダイ時間帯）/オフライン中で別々に設定できるほか、「チェック後にダイヤルアップを切断する」「テレホーダイ時間中にはメールチェック後もダイヤルアップを切断しない」といったオプションも用意されている。

新着メールがあった場合の通知方法として、

• アクティブタイトルバーにメール件数を点滅表示
• アクティブタイトルバーにメール件数のほか、差出人とSubjectをスクロール表示
• メッセージウィンドウにメール件数を表示
• ダイアログで差出人などに加え、送信元のメーラ種別、添付ファイルの有無などの詳細情報を表示

だが、最近のメールソフトではほぼ例外なくこうした機能が存在する。普通に考えると、もはや新着メールの存在を調べるだけのソフトはいらないのではないか、とも思えるかもしれない。

しかし、こうした考えがそれほど正しくないことは、最近のメーカー製PCを見ればわかる。なぜなら最近のメーカー製PCには、ノートPCにもデスクトップPCにも「メールランプ」なるものが用意されていて、新着メールがあれば、それが点灯するようになっている。それどころか、TAやルータにまでこのメールランプが装備されている例も多く、さらにインターネット上のアカウントに新着メールが届くと携帯電話にそれを知らせるメールが入るサービス、などというものがあったりするらしい。

メールの到着を別のメールで知らせるというのもなんとなく不思議な感じではあるが、これらさまざまな「新着メール報告機能」を見てもわかるように、新着メールの存在を知るというのは、実は古いようで新しい、切実な問題なのだ。ムダなしメールランチャーのコンセプトは、まさにこうしたポイントをとらえた、軽量かつコンパクトな新着メールチェッカだ。

特に注目したいのは、新着メールの報告機能。実は新着メールが届いたときに起動するプログラムは、なにもメールソフトに限らず、好きなものを自由に登録することができるのである。つまり「どこかのランプを点灯させる」であるとか、「携帯やポケベルに通知する」といった上に挙げたような便利機能は、そうしたプログラムを用意して、ムダなしメールランチャーに登録してやればすべて実現することができる。つまりメールの到着をトリガーとして、さまざまな動作をパソコンに行わせることができるわけだ。

ムダなしメールランチャーは、一見すると非常に単純なプログラムに思えるかもしれないが、使い方によってはさまざまな操作に利用できる、意外なほど応用範囲が広いソフトなのかもしれない。

開発当初はダイヤルアップからメーラ起動、切断までの一連の動作をするだけで、メールの着信通知も件数のみという簡易的なものでした。自分で使用していくうちに不便なので追加した機能などもありますが、ほとんどの機能はユーザの方からのご意見やご要望で追加や改良されてきたものです。さまざまな環境でさまざまな使い方をされているため、ご要望をいただくと、なるほどと思うものばかりで、バージョンアップのしがいがあります。

開発中に苦労した点
やはり、通信系のソフトを作成すると実際にネットワークに接続してサーバと通信しながらでないとデバッグできないため、時間と手間がかかることす。あと、OSの種類が増えてWindows 95からWindows MEまですべて微妙に環境が違うことでしょうか。

しかしながら、ユーザの方々のご協力でメールのやりとりをしながら自分で確認できない環境でも動作するようになってきました。ご協力いただいたユーザの皆様に、この場を借りて御礼申し上げます。

ユーザにお勧めする使い方
タイトルバーにスクロール表示する着信通知のほかに、Ver.1.31で追加した通知ダイアログを自動的に閉じる機能などです。この機能もユーザの方から要望があって実現したもので、作業中に急に通知ダイアログは開いても、指定した秒数操作がなければ自動的にクローズするので邪魔になりません。