退魔心経の主人公は「王道」という名の旅の修行僧。「悪徳坊主」と呼ばれる彼が、魑魅魍魎の跋扈する「荒谷村（こうやそん）」という村を救済のために訪れたところからストーリーは始まる。シナリオは、妖怪総大将ぬらりひょんを倒すまでの長いストーリーが「クエスト」と呼ばれるいくつものステージに分割されており、クエストをクリアすることで進行していく。クエストはそれぞれ完結した内容となっているが、クエスト終了後も繰り返しプレイすることで、経験値やお金を稼ぐことができる。

ゲームシステムは、横スクロール型のアクションRPG。カーソルキーで主人公を操作し、飛び道具の「数珠」と接近戦用の「念力棒」で妖怪を退治していく。ボタンのため撃ちで、法力の消耗と引き換えに法術攻撃もできる。法術には攻撃用と防御用があり、クエストの開始前に巻物を選択することで使用する法術を変えられる。敵を倒すと経験値やお金が手に入り、それらをもとに、修行寺で法力や生命力などのパラメータを上げたり、薬草や丸薬といったアイテムを購入することができる。

グラフィックの美しさは特筆すべきもので、プレイヤーに鮮烈な印象を残す。キャラ、背景ともに丁寧に描かれ、和風テイストの雰囲気がよく出ている。

クエストの進行度を表す「やりこみスコア」の値によってパスワードが発行される仕組みになっており、これを作者にメールすると、ネットランキングに参加することが可能だ。

ゲームそのものは、何回もやり込むことを前提としているためか、難易度は若干高めだ。最初の敵からなかなか強く、最初のうちは結構苦しめられる。それぞれのクエストには迷路が用意されており、謎も隠されている。ボスキャラも巨大で強力だ。クエストのクリアにはかなり手こずらされるだろう。

だが、戦いの途中で主人公が死んでしまっても心配はいらない。それまでに取得した特殊なアイテムなどは失われてしまうが、死んでも獲得した経験値や所持金はそのまま保持される親切な設計となっている。これを利用して、王道をパワーアップさせて何回もチャレンジするというのが基本的な戦略だろう。最短でクリアすることを目指すよりも、じっくりと王道を鍛え上げるのが楽しいゲームといえるだろう。

開発中に苦労した点
和風の音楽は作ったことがないので、かなり苦労しています。どうしても大好きなヘビィメタル風のフレーズが出てきてしまいますが、三味線や琴の音色でごまかしているといった状態になってしまいました。あと、グラフィックは妖怪すべてLightWaveという3Dソフトでモデリング→レンダリングしたものをBMPに落とし、そこから256色パレットに減色して読み込んでいるので、手間がかかっています。

ユーザにお勧めする使い方
RPGなんですが、ネットランキングがあります。これは、やればやるほどスコアが上がり、あるスコア以上になりますとパスワードが表示されるといった仕組みで、このスコアとハンドルネーム、パスワードを私へメールしていただくか、ホームページの掲示板へ報告していただくと、やりこみランキングに登録されますので、皆さん、ぜひご協力ください。

今後のバージョンアップ予定
退魔心経はクエスト追加型RPGなので、クエストファイルを退魔心経システムデータが入っているフォルダへ上書き保存することで、どんどん内容が膨らんでゆきます。この追加クエストは、現在12まで増えてゆく予定です。

動作について
退魔心経はClick＆Createランタイムで作成されているので、プレイするにはClick＆Createランタイムが必要です。このランタイムをセットアップ後、Taima.exeをダブルクリックすることでゲームが始まります。