ラザフォード散乱
ラザフォード散乱 「ラザフォード」 RUTHFDd.EXE
機能限定版:(1)起動数分後で使用できなくなる。
原子にα線(高速のHeの原子核)を当てたときのα線の散乱の様子を調べます。
1909年ラザフォードは、+の高速荷電粒子であるα線を金箔に当てて散乱の様子を調べました。ここで、散乱とは、反発力で衝突した物体が別の方向に進路を変えることをいいます。多くのα粒子は金の原子によってわずかに散乱されます。その中に、ごくまれに大きな角度で散乱されるα粒子があります。
この現象を説明するため、金の原子内に正の電荷が極めて小さい領域にあり、かつ原子の質量の大部分が集中しているモデルを考えました。そしてこの集中部分の回りを負の軽い粒子が回っているとしました。これが、負の電子が極めて小さい正の原子核を回っているとする現在の原子モデルの元となっています。
画面はこれをシミュレートしたものです。原点に原子を置き、これにα粒子を入射させます。速度は1.22×10の7乗m/sのα粒子を原子に入射すると、原子核の正電荷とのク
ーロン力(静電気力)によって、反発力(斥力)を受け散乱します。原子核から遠いと受ける力は弱く散乱の度合いが小さい。しかし、原子核に近いと大きなクーロン力を受け上下方向や逆行するなど大きく散乱されます。
原子番号は、原子核内に含まれる陽子数を示しているので、原子番号に比例するクーロン力を受け、番号が大きいほど大きく散乱されます。
なお、画面上では原子番号の小さい原子の場合でも、α線との衝突で位置が代わらず固定として表示してあります。
【本の紹介】
このプログラムは
「Windowsで知る音声と運動の実験室」CD−ROM付き
(森北出版:1996年2/18刊行予定) 北村俊樹 著
の中の一つです。この本は、Windows3.1とWindows95の物理用プログラムを扱っており、
(1)サウンドカードを使っての音声計測・分析・合成
(2)動き(運動)のある物理シミュレーションプログラム
が含まれています。