アウトラインプロセッサを一言でいえば、「文章の項目をツリー構造などを利用して階層的に管理する機能を備えた一連のソフト」といえるだろう。アウトラインプロセッサはまた、アイデアプロセッサと呼ばれることもあるが、この両者は厳密にいえば同じではない。アイデアプロセッサというのは、人間の思考を整理するための補助となる機能を備えたソフトの総称であり、アウトラインプロセッサはあくまでもその一形式にすぎない。
アウトラインプロセッサがどういうものかをイメージするには、形式にとらわれず好きなことを自由に書くことができる手頃な大きさのカードを思い浮かべるとよいだろう。ユーザはこのカードに、思いついたことを気ままに書きためてゆくことができる。たまったカードをどのように使うかはユーザの自由。そのままため続けてもよいし、ジャンルごとに分類して整理してもよい。
この「データの分類、整理」、言い換えれば「データの並べ替えと階層化」を簡単に行えるのがアウトラインプロセッサの最大の利点。この系統のソフトの多くはエクスプローラライクな外観と操作性を備えており、簡単なマウス操作やキー操作でデータを自由に移動することができる。もちろん、階層化してある場合は、特定の階層から下をまとめてごっそりと移動することができる。
データを階層構造で管理できるため、適切に分類し、各項目にわかりやすいタイトルを付けておけば、どこに何があるかを把握しやすいのも特徴。このため、簡易テキストデータベースや住所録、電話帳、もしくはスケジュール帳などとしても利用できる。データベースソフトのような面倒な設定がなく、操作が直感的でわかりやすいので、ちょっとした情報を記録しておくのに便利だ。手動で順番を自由に並べ替えられるのもうれしい。もちろん、大部分のアウトラインプロセッサはテキスト検索機能やソート機能も備えている。
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