まずは、筆者のパソコンの容量を圧迫しているMP4形式の動画の圧縮を試みてみた。
(動画はMP4、MKV、MOV、WMV、AVI、TS形式に対応している)
動画はドラッグ&ドロップで読み込む事ができる。
「圧縮強度」は、最高品質の10%減の圧縮から低品質の90%減の圧縮まで10%単位で調整できる。
筆者はデフォルトの50%(標準)で圧縮してみた。
パソコンのスペックによるが、筆者の環境(OS:Windows 10 Pro、CPU:Intel(R) Core(TM) i7-4790 CPU @ 3.60GHz 3.60GHz、メモリ:8GB)では圧縮スピードにストレスは無かった。
圧縮後の動画を確認すると、12.8MBの動画が、5.6MBになっている。50%以下の容量になっている事が確認できた。
問題は圧縮後の品質だ。
しかしながら再生してみたところ、特に違和感は感じなかった。元の動画と見比べてみても遜色は無い。
内部的にはどのような処理が起こったのだろうか。
データの容量が少なくなったのは理由がある筈だ。圧縮前と圧縮後の動画のプロパティから差分を確認してみた。
動画の長さや、縦横の幅(解像度)に変化は無い。
違いはビットレートで、634kbpsから275kbpsに減っている。
解像度の違いは目で感じる事ができるが、ビットレートの違いは半分になってもストレスは無いようである。
次に、70%減の低品質の圧縮を試してみた。
50%では感じなかった画像の粗さが分かる。筆者の主観だが、見ていてストレスを感じる。
閲覧用の動画ならば、50%程度が良いのだろう。
「Apower データ圧縮」は解像度・ビットレート・フレームレートと、オーディオのビットレート・サンプルレートを個別に調整する事も可能だ。
解像度だけを落とす事は効果的だろう。例えば、4K動画。4Kに対応する大画面モニタで鑑賞るのならば良いが、スマホで閲覧するならフルHDで充分なのだ。それ以上の解像度は眼球が追い付かない。1080pのサイズにダウンするだけでデータの容量はかなり落ちるだろう。
また、出力フォーマットを「元のフォーマット」か「MP4」か選択する事も可能だ。
そもそもMP4は他の動画形式より圧縮率が高い。MP4以外の動画ならば、更に高い圧縮が期待できるのではないだろうか。
次に写真を圧縮してみた。
これも動画同様、50%に圧縮してみても肉眼では分からないくらいの品質で圧縮ができた。
品質を保ったままファイルサイズが小さくなっている。良い感じだ。
嬉しい機能の1つに、サイズを指定して圧縮する機能がある。
メールに添付できるギリギリの品質で圧縮する等、様々な用途に使用できるだろう。
最後にPDFも圧縮してみた。
選べる圧縮率は「サイズ」「標準」「品質」で、「品質」は高クオリティに圧縮できる。
「サイズ」を選ぶとPDFの内容がぼやけてしまうが「標準」ならば全く問題はなかった。「標準」で約1/10までサイズをダウンできた。
使ってみた感想だが、流石圧縮用のソフトだと思えるできだった。
筆者としては高品質を保ちつつ適切に圧縮できるのがグッドで、ファイル容量に悩まされている方々は購入して損はないソフトだと言えるだろう。