「Win版ディスクキラー」ではこれを2段階処理で上手く解決している。
- 1.Windowsを工場出荷時に戻し、ユーザのファイルを全部消去
- 2.ディスクの中に残ったゴミ情報を消して復元を不可能に
といった事を行ない、全消去を行っているのだ。
さて、具体的な消去方法を説明していこう。
まず「Win版ディスクキラー」を起動するとメイン画面が表示される。
ディスク一覧表から消したいディスクを指定し、消去ボタンを押すだけの簡単操作だ。
システムが入っているディスクと他のディスクは消去手順が違う為、消去ボタンがそれぞれ用意されている。
大多数のユーザはシステムディスク1つのノートPCを利用していると思うので、以下にシステムディスクの消去手順を記載していく。
システムディスクを消去する為に「C:消去」ボタンを押すと、ディスク上ではOSを残し消去を行なった状態になる。
再起動するとパソコンを買ってきた時、あるいはOSをクリーンインストールした状態になる。
ここではOSの初期設定を行なおう。
この状態ではディスクの空き領域に消したファイルの残骸が残っているが、次の画面でこれを消去して完全にデータを消去する。
「SRG無限乱数で消去」には、忘れずにチェック入れてほしい。
この手のデータ消去ソフトは復元防止避けにディスクに複数回色々なデータを上書きし、復元不可能な状態にする事を売りにしているが、「Win版ディスクキラー」は無限乱数式という書き込みを1回するだけで復元不可能な状態にする事を特徴にしている。
これを有効にするスイッチがこれなのだ。
一度消去したデータはまだ痕跡が残っており、上書き消去で利用したデータ、乱数列が判っていれば容易に復元する事ができる。よって一般のデータ消去ソフトは何度も上書きを掛ける事で復元を防止している。
無限乱数式は一度使った乱数は二度と使わない。つまり使用した乱数列が不明なので理論上、復元する事ができないと言える訳だ。
「Win版ディスクキラー」はWindows上からOSを含めた消去(厳密にはリセット)を行なっている為、操作がどうしても煩雑になるデメリットがあるが、起動用のOSの入ったUSBメモリやDVDメディアを作る必要がなくお手軽であるというメリットがある。
次に「Win起動・ブート版ディスクキラー」の使用方法について解説していく。
こちらは良くあるディスク消去ソフトの特徴を有しており、ディスク消去用のOSの入っているUSBメモリやDVDメディアを作る事でデータを消去する。
「Win起動・ブート版ディスクキラー」で作成したUSBメモリやDVDメディアは、UbuntuというオープンソースのOSを利用している。
少し困惑する事もあると思うが、基本操作はWindowsと同じなので操作に大きな支障はないだろう。
「Win起動・ブート版ディスクキラー」のディスク消去も乱数を指定する事ができ、「Win版ディスクキラー」で説明したように1回書き込みで安全にディスク消去を行なえる。
筆者は実際に10年くらい前のハードディスクでテストをしてみたが、大体秒速70MBくらいでで消去が完了した。
独自の乱数生成技術により、高速な消去を可能としているようだ。