「Parallels Desktop」の最大の特徴は、複数のOSを同時に起動して、ファイルやデバイスをシェアしながら作業を行なえる点だ。「Parallels Desktop」を使用してデュアルブート方式で使用すれば、Windows用ソフトのテキストをコピーし、Mac用ソフトにペーストしたり、MacとWindows間でのファイルのやり取りが行なえるようになる。
作業効率、費用対効果についても考えてみよう。
例えば「Boot Camp」を使用した場合、OSの切り替えの度に、実行中の作業を完全に終了させて再起動が必要となる。その再起動に毎回30秒要するとした場合、再起動を10回/日、労働時間8時間/日、労働日数20日間/月で計算すると、OSの切り替えの為だけに、1人当たり年間20時間(2.5日分)を要してしまう計算となる。
これだけを考えても、作業効率だけではなく、費用対効果でも十分導入を検討するに値するだろう。
「Parallels Desktop」は古い資産の有効活用にもなる。
「Parallels Desktop」の仮想環境は1つのファイルになっている為、バックアップや環境を元に戻す時もファイルをコピーする要領で簡単に行なえる。また、「Parallels Desktop」上では最新のWindowsだけではなく、古いmacOSやWindows、Linux、Chrome、Androidを起動させる事も可能なので、古いソフトや周辺機器等の資産も最新のMacで利用する事ができる。
最後にPro Editionにも触れておこう。
Pro Editionには、通常版の機能に加えて開発者、テスター及びグラフィックユーザー等に対応した最適な仮想環境構築の機能が搭載されている。1年間利用可能なサブスクリプション版の為、利用期間内であれば常に最新版を利用する事ができ、必要な場合はダウングレードも可能だ。Mac上でWindowsや他のOSを起動し、そのOS用のソフトを使用して、モバイルや様々なプラットフォーム向けのソフトウェア開発やシステム構築・テストを効果的に行なう事ができるだろう。Microsoft Visual Studioやネットワークシミュレーターで開発作業に移行する事ができる。また、利用期間中はバンドルされている「Parallels Toolbox」や「Parallels Access」を含めて、常に最新版を利用する事ができる。