限りあるアイテムを駆使しながら、暗殺者の魔の手から逃れるサバイバルRPG。戦闘方法やクリア時間によって変化するエンディングが特徴。「Vampire-ヴァンパイア-」はその名の通り、吸血鬼を主人公にしたRPG。主人公「アニー」は、人間の倍以上に強力な回復力を持つ吸血鬼。しかし、夜は驚異的な力を発揮する吸血鬼も、太陽の光に当たると溶けて死んでしまう。ある日、太陽の光に当たって命を落としかけたアニーは、偶然暗殺集団のボスに命を助けられる。この事件以来、アニーはボスの娘「カリン」のボディガードとして働くことになる。
アニーがボディガードになってから数ヵ月後、アニーを助けたボスは病死し、カリンだけが残されてしまう。しかも、なぜかカリンは、対立組織「赤いサソリ」に狙われる。アニーはボスへの恩返しを果たすため、全力でカリンを守るために戦う……。
ゲームは、アニーとカリンがとある洋館に逃げ込むところからはじまる。ゲームの目的は、カリンを無事に洋館から脱出させ、洋館の裏で待つ仲間のもとに送り届けることだ。
システムは、キャラクタの移動でランダムに敵と遭遇するランダムエンカウント方式。戦闘はターン制が採用され、1ターン内で敏捷度の高い順に1回ずつ行動できる。ただし、「戦いを重視したRPG」と銘打つだけあり、特徴のある戦闘システムになっている。
まず、アニーはカリンと二人で行動するが、戦闘中に行動できるのはアニー一人だけという点。ただし戦闘画面では、カリンにもアニーと同様のHP(体力)が存在し、敵からの攻撃を受ける。戦闘中にアニーかカリンのどちらかのHPが0になるとゲームオーバー。プレイヤーは、アニーだけでなく、カリンのHPも気にしながら戦う必要がある。また、HPのほかにSP(スタミナポイント)が用意されており、アニーの場合はSPが下がると、ナイフの命中率が下がってしまう。
主人公が起こせる行動は「近距離攻撃」「遠距離攻撃」「防除体制」「道具の使用」の4種類。基本攻撃方法である「近距離攻撃」はナイフによるもので、命中率が高く何度でも利用できる。ただし攻撃力が低く、ナイフだけで敵を倒すには時間もかかる。そこで重要になるのが「遠距離攻撃」だ。遠距離攻撃とは、ハンドガンをはじめとした銃による威力の大きい攻撃。ただし「持っている銃弾の数しか攻撃できない」という制約がある。銃弾はフィールドで補充できるが、あまり頻繁には手に入らないため、計画的に使う必要がある。