爆発をはじめとした光のエフェクトを作成できる“爆発生成”ソフト。重力設定により、さまざまな効果をつけた爆発シーンを作成できる。「Detonation」は、効果的な爆発アニメーションを作成できるソフト。フレーム数や大きさなどを細かく調整することが可能で、シューティングゲームなどの爆発エフェクトの作成などに力を発揮する。「アニメーションの作成には何枚ものCGが必要」といったイメージがあるが、「Detonation」では、爆発の基本となる「火の粉」の画像があればよい。火の粉の画像を取り込み、爆発の位置や発生する火の粉の数、火の粉が飛ぶ速度や火の消え方などを調整するだけで、爆発シーンが完成する。
爆発シーンを作成するには、まず火の粉の色の移り変わりを設定する。通常、火の粉は白く燃え上がり、冷えると暗い赤色に移り変わる。この色の変化を右から左へ1×1ピクセルずつ描き、BMPファイルとして保存する。縦1ピクセル、横16〜256ピクセルの画像を使用できる。このとき一番左の1ピクセルが透明色に設定される。このBMPファイルをColorTransformationウィンドウに読み込めば、色の移り変わりが設定される。
次に、火の粉のBMPファイル(32×32ピクセル)を作成する。火の粉の色は、ColorTransformationで設定されている色の中から選択できる。作成したBMPファイルをFireウィンドウに読み込む。
この2枚の画像を読み込んだら、火の粉の数、移動速度といった基本条件を設定し、レンダリングを実行すれば、アニメーションが完成する。アニメーションの大きさやフレーム数などはユーザが設定・変更することができる。
重力を設定することで、爆発にさまざまな効果をつけることもできる。重力方向として「線形」「回転」「引力」が用意されており、これらにより、火の粉が地面に落ちるような効果や、火の粉が渦を巻いて消えるような効果、さらにはブラックホールに吸い込まれるといったような変わった爆発効果を出すことができる。
また、8枚まで重ねられるレイヤ機能が用意されており、複数の爆発アニメーションを重ねて表現することも可能だ。作成した爆発シーンは、サイズやフレーム数、加算率などを設定した上で、再生できる。1枚のBMPに連続した爆発シーンを書き出すこともできる。
本体ソフトのほか、「Detonation」で作成したアニメーションを編集するための「Revision」が付属する。アニメーションのフレーム数が多すぎる場合に、中間フレームを間引くといった修正を行える。また、アニメーションの左右反転や爆発色の調整、変更などが行えるほか、「Detonation」では爆発アニメーションの出力は1枚のBMPにまとめるのみだが、「Revision」を利用すればフレームごとのイメージ画像として保存することもできる。配布アーカイブには「花火」「蝋燭の炎」「湯気」など、数多くのサンプルが含まれており、見るだけでも楽しめる。