多彩な機能を備えたペイント&フォトレタッチソフト。豊富な描画ツール、特殊フィルタ、レイヤの合成モードなどを持つ高機能ソフトながら、初心者でも操作しやすいよう配慮されている。「PhotoCrew2 Plus Download edition」は、初心者から上級者まで幅広いユーザに適応したペイント&フォトレタッチソフト。メイン画面は、描画ウィンドウと各種ツールパレットからなり、グラフィックソフトとしてはオーソドックスな構成。ツールパレットはフローティングさせることも可能だ。対応する画像形式は、読み込み26形式、保存16形式。「PhotoCrew」の独自形式であるPCF(PhotoCrew Files)のほか、JPEG/BMP/PNGなどの主要形式をはじめとした多様な形式に対応する。
筆圧感知タブレットに対応する描画ツールは、多数のものが用意されている。通常ブラシやエアブラシでは、「モザイク」「うろこ」「おろしがね」「麻」など、50種類のテクスチャから選択して設定できる。また、88種類あるスタンプブラシを使えば、「鉛筆」「クレヨン」「木炭」「油絵」「水彩」「水墨」などの質感の表現も簡単だ。そのほかにも、「花」「アルファベット」「風船」などを、スタンプを押していくような感覚で描くことができる。さらに、イメージのコピーを行うクローンブラシ、ぼかしやシャープをかける効果ブラシなどもある。
ブラシの編集も可能で、サイズやテクスチャを指定してブラシを作ったり、画像をもとにスタンプブラシを作ったりすることができる。作ったブラシはブラシパレットに登録して、いつでも使える。
レイヤ機能も充実している。レイヤごとに表示/非表示や透明度を指定できるのはもちろん、透明部分をレタッチやペイント処理から保護することもできる。また、レイヤの合成モードには「通常」「差の絶対値」「加算」「乗算」「スクリーン」など計12パターンがあり、複雑な処理を可能にしている。
フォトレタッチ機能も強力。コントラストや色の調整に加え、マスク処理機能や豊富な特殊フィルタ機能がある。特殊フィルタの数は60種類を超え、隙間からの光をシミュレートする「スリット」、ページをめくっているような効果を出す「ページカール」などといった、おもしろい処理を行うことができる。これらのレタッチ機能はエフェクトウィンドウで容易に呼び出せる。ちょっと変わった便利な機能に視点回転機能がある。これはウィンドウ内のキャンバスを回転させるもので、紙に絵を描いているときに、描きやすいよう紙を回転させるのと同じことを実現するものだ。
「PhotoCrew2 Plus Download edition」は、内部に画像ブラウザを持っており、サムネイルを見ながらファイルのコピー、削除、リネームなどの操作を行うことができる。さらに、外部プログラムとしてキャプチャソフト、ファイルコンバートソフト、画像管理ソフトがバンドルされており、これらを併せて使うことで、画像処理に関することは一通りできるようになっている。画像や動画、音声などを手軽に保存できるオンラインアルバムサービス「MediAlbum」へのアップロード機能も搭載されている。