「ビルパニック」は、足場と枠組みで8×4のマス目に区切られた工事中のビルの壁を、ライバル会社の連中よりも多く完成させることを目指すアクションゲーム。ただし、プレイヤーが操作できる味方が「ドカちゃん」と「トビちゃん」の一人または二人だけ（1Pの場合はどちらかを選択、2Pでは両方登場する）なのに対して、敵は大勢。しかも、敵には実際に壁を作る下っ端作業員のほかに、妨害専門の現場監督までおり、体当たりをしてきたり、トンカチを投げてきたりする。こうした敵の攻撃をまともに受けるか、敵に接触するとハートをひとつ失い、ハートが0になるとゲームオーバーとなってしまう。

プレイヤー側の反撃は、左右の敵へのセメントの投げつけ、ジャンプしたり飛び降りたりしての相手の頭の踏みつけ、足場への頭突きなど。同じ相手に何回かダメージを与えると、コインやアイテムに変化する。アイテムは、移動速度を上げるものや、攻撃力をアップするものなど、全部で5種類ある。

通常、1枚の壁を完成させるには「壁作成アクション」を3回繰り返す必要があるが、相手の作りかけの壁を横取りすることで、作業を短縮できる。また、一定時間ワンアクションで壁を完成できるようになるアイテムも用意されている。相手の壁を自分の壁で挟んですべて自分のものにするリバーシのようなルールもあり、一気に劣勢を挽回することも可能だ。すべての壁が完成したときに、プレイヤー側の壁が1枚でも多ければ、そのフロアをクリアしたことになる。

ステージは5ステージあり、ステージごとに異なる仕掛けが用意されている。各ステージは6フロアから構成されており、フロア3がボーナスフロア、フロア6がボスフロアとなっている。ボスフロアには非常に手強いボスキャラが登場し、主人公たちを攻撃してくる。このフロアだけは、たとえ壁がすべて完成してもボスキャラを倒さない限り、クリアとはならない。

ゲームの難易度はかなり高い。1枚の壁を完成させるまでに3アクション必要なので、途中で敵の攻撃を受ける可能性が高く、一瞬も油断ができない。敵の目をかいくぐる、攻撃してピヨっている間にすばやく壁を作る、敵の作りかけの壁を横取りして完成させるなどさまざまなテクニックを駆使する必要がある。また、単なるアクションゲームではなく、リバーシの要素も含まれているため、ただ闇雲に壁を作成しているだけでは勝てない。リバーシの基本通り角や端はきっちりと押さえる。相手にいいところは絶対に取らせない。など、瞬間瞬間の判断も重要だ。

ボスステージのボスとの戦いも楽しい。各ステージのボスキャラはデザインがユニークなだけでなく、非常に手強い。壁作りに専念しているとボスに倒されてしまうし、ボスとの戦いに専念していると挽回不可能なほど壁を作られてしまう。あとでひっくり返すためのポイントを押さえながらボスと戦わなくてはならないので、非常に厳しい戦いとなる。

さらに、ステージごとに新たな仕掛けが追加されて、飽きがこないように工夫されている点もうれしい。アクションゲーム好きな人には強くお勧めしたい傑作である。

開発中に苦労した点
アクションゲームは、ゲームに登場してくるキャラクタが、ゲームの中を生き生きと動き回ってくれないと楽しくありません。そう考えている私としては、キャラクタのドット絵作成にかなりの時間を費やしました。まだまだ満足のできる出来ではないのですが、まあ今の実力はこんなモンってことで勘弁してやってください。

ユーザにお勧めする使い方
各ステージの最終エリアで待ち構えているボスとの戦いが熱いです。一癖も二癖もあるボスを倒して、ぜひ、全5ステージのクリアを成し遂げてください。

今後のバージョンアップ予定
バグの修正以外でのバージョンアップの予定はありません。新しいアイデアは「ビルパニック2」で生かしたいと思っています。「ビルパニック」の情報については、http://village.infoweb.ne.jp/~yamaana/をご参照ください。