「Sensiva」は、PDA（携帯情報端末）やタッチパッド搭載のノートパソコンなどでおなじみの「シンボル機能」を導入することができるソフト。マウスの右ボタンを押し続けたまま、画面上に「シンボル」と呼ばれる簡単な図形を描くことで、さまざまな機能を呼び出すことができる。

あらかじめ登録されているシンボルは19種類。「Ｗ」でWordの起動、「Ｓ」で保存などが割り当てられている。タスクトレイのアイコンをクリックするとメイン画面が表示され、シンボルの内容を確認することができる。このメイン画面からカスタマイズ画面を表示し、シンボルそのものやその機能を変更できる。シンボルは図形や文字、記号など、100種類以上から選択して変更することが可能だ。

シンボルに登録できる機能には「ウェブサイトのログイン」「ウェブサイトを開く」「ハイライト＆検索」「アプリケーションのスタート」「コマンドの実行」「テキストの入力」の6種類が用意されている。

「ウェブサイトのログイン」は、「Eメール」「オンライントレード」などのカテゴリー別に登録されたWebサイトを、それぞれに設定したログイン名とバスワードで開くことができるもの（バスワードなどは暗号化されて管理される）。「ウェブサイトを開く」は、指定したURLのページを開くことができる機能で、同時に4つまでのページを開ける。「ハイライト＆検索」は、文字列を選択してシンボルを描くと、検索サイトや翻訳サイトなどの指定したサイトで検索や翻訳の結果を表示できるもの。「アプリケーションのスタート」では、ファイルをバス指定あるいはドラッグ＆ドロップで登録する。「コマンドの実行」は、コピー/貼り付け/最大化/最小化/進む/戻るなど、15種類のWindowsのコマンドを割り当てられる。「テキストの入力」では、登録した署名などのテキストを貼り付けることができる。

「シンボル」によるパソコンの操作は、シンボルを覚える手間があるため、ユーザによって好みの分かれるところだろう。しかし、通常のマウス操作のネックである「カーソルの位置合わせ」が不要なので、すばやく目的の操作を行うことができる優れた方式であり、慣れると「これなしでは不便」と感じる便利な機能でもある。

この「Sensiva」では、実に巧みにシンボル入力の弱点がフォローされている。登録されているシンボルはメイン画面を表示させることで、いつでも確認できる。描画中のシンボルの軌跡が画面にくっきりと表示され、音声により認識の結果が確認できるのもうれしい。使ってみた感じでは認識率も非常に良好だ。

一度に使用できるシンボルの数が19個だけというのは少し物足りない気もするが、使いこなせる数としては妥当なのかもしれない。カスタマイズが非常に簡単なので、必要に応じて機能を切り替えればすむことでもある。

非常に使いやすく「シンボル」の入門用としても最適なので、シンボルによる操作の愛好者もそうでない人も試してみてほしい。

ユーザにお勧めする使い方
「Sensiva」は、まったく新しい入力方法を提案するソフトウェアです。マウス（その他のポインティングディバイス）を使って画面に手書き文字を書くと、それを入力コマンドとして認識し、実行します。現在、アプリケーションの起動から、カット/コピー、ペーストといった日常の操作を含む6種類のアクション機能があります。インターネットナビゲーションにおけるユニークな機能として、検索したいテキストを選択し、「？」を描くだけで、自動的に検索エンジンにアクセスし、その結果を得たり、「Ｔ」を描いて翻訳結果を得ることもできます。また、各種パスワードを暗号化して保存しますので、シンボルを描くだけで自動的にログインサイトや電子メールへアクセスできます。アプリケーションとWeb環境が画期的にパワーアップするナビゲーションツールとしてご使用いただけます。

今後のバージョンアップ
ユーザの方のご意見、要望を取り入れて、使いやすく、より自然な方法でコンピュータを使用できる技術を開発、提供していきたいと考えています。