「Cripper」は、タスクトレイアイコンをクリックするだけで、クリップボードに保持している内容をデスクトップに貼り付けられるソフト。メモを付箋紙のように何枚も貼り付けていくことができるので、クリップボード履歴の記録としても使用できる。消すときもメモをダブルクリックするだけでよい。消した内容はクリップボードに戻るので、間違えて消してしまっても大丈夫だ。また、表示しているメモの内容は、Windowsや「Cripper」の終了時に自動保存され、次回起動時に再現される。

メモ上のテキストは、文字の入力/削除やコピー、切り抜き、貼り付けといった編集が可能。そのままテキストファイルとして保存することもできるので、ちょっとした編集作業であれば、わざわざエディタを起動するまでもなく、この「Cripper」だけでできてしまう。さらに、テキスト中にURLやメールアドレスが含まれている場合は、コンテキスト（右クリック）メニューからブラウザやメーラを起動して、そのサイトの閲覧やそのアドレスへのメールの送信も行える。

画像もテキストと同様にメモとして貼り付けることができ、貼り付けた内容をJPEG/BMP形式でファイル保存することが可能だ。便利なのが右クリックから行う範囲選択機能で、選択範囲のコピーや保存、さらにメモ内容を選択範囲と置き換えることもできるから、大きな画像でも必要な部分だけをメモとして表示しておける。簡易トリミングソフトのような使い方もできる。

メモの移動はドラッグすることで行う。画像メモはそのままメモをドラッグすることで自由に位置を変えられ、テキストメモは【Ctrl】キーを押しながらのドラッグで移動できる。

筆者の環境では、同じ内容のメモを複数貼ってしまうと、一方を消してもURLリンクは貼った数だけ残ってしまう場合があるなど、ちょっと気になるところがなくもないが、そうした細々としたことが無視できるだけのおもしろさを持ったソフトであることは間違いない。

開発中に苦労した点
メモの中にURLやメールアドレスなどを含んでいる場合は、メニューに追加し、そこからホームページを見たり、メーラを起動したりと出きるようになっているのですが、メモの中のURLやメールアドレスを抜き出すのが、それなりに大変でした。

ユーザにお勧めする使い方
普通に、テキストをメモとして貼り付けたり、気に入った画像数枚などを壁紙代わりに貼り付けたりなどの使い方もできると思います。また、重要なメモなどは常に最前面に表示させておくこともできるので、そのように設定しておくとよいのではないかと思います。

今後のバージョンアップ予定
今後のバージョンアップとしては、メモを貼り付けるときにショートカットキーが使えるようにすることや、各メモで、フォントや背景色を保存できるようにすることなど、細かい点を修正していきたいと思っています。