強力なグラデーション機能により、これまでにないイメージのビットマップ画像を手軽に作成できるグラフィックエディタ。「G-Manager」は、ビットマップ画像を編集する機能を持つ「ペイントソフト」に属するグラフィックエディタだ。ただし、一般的なペイントソフトとは異なり、描画で使えるコマンドは、円や多角形、直線など、ドロー系ソフトで使えるコマンドに限定される。フリーハンドの描画機能は持っていない。描画の結果、作成される画像はビットマップファイルなので、あえて分類するなら「フリーハンドによる描画機能が存在しないペイントソフト」となるだろう。
「G-Manager」では、すべての描画が必ず「グラデーション」色を用いて行われる。例えば「塗りつぶし多角形」であれば、はじめに多角形の輪郭をドローソフトのように指定し、最後に塗りつぶし開始位置をダブルクリックで指定すると、その範囲内があらかじめ指定されたグラデーション色で塗りつぶされる、といった具合だ。描画機能として、直線、折れ線、円、四角、多角形のほか、これらの塗りつぶし、さらには画面全体をグラデーションで塗りつぶす単純グラデーションが利用できる。
グラデーションに特化したソフトだけあり、グラデーションパターンは細かく設定できる。グラデーションの開始色から終了色まで、直線的に色調が変化する一般的な設定はもちろん、最初は急激に色調が変化して、次第に変化の度合いが緩やかになる設定や、あるいはその逆といったように、さまざまな指定が可能だ。グラデーション色には透明度も設定できるため、複数のグラデーション塗りつぶしを重ね合わせて合成し、複雑な描画を行うこともできる。
描画時には、画面上の特定色をあらかじめ指定し、その色域の部分だけに対して描画を加えることもできる。つまり、特定の色に対してだけグラデーション描画を行うことが可能だ。
グラデーション描画機能以外では、指定した描画範囲に対するネガ化や強調を行う機能、色変換などのフィルタ加工を加える機能、クリップボード内の画像を編集中の画像に貼り込む機能などがある。画像貼り込み時に透明度を適用することもできる。
作成されたファイルの保存、既存画像ファイルの読み込み、いずれもBMP形式のみに対応する。