「TINY SOCCER」は、ピッチを真上から見た画面でプレイするサッカーゲーム。フィールダーおよびキーパーのキャラはデフォルメされ、動きもちょっとユーモラスだ。キーボードでプレイすることもできるが、選手が動く方向やキックの方向などの指示を含め、すべての操作をマウスで行うことが可能だ。

1チームは、キーパー1人とフィールダー3人の計4人で構成される。このうち、通常の試合でプレイヤーが操作できるのは3人のフィールダーで、キーパーは操作できない。また、一度に操作できるのは3人のフィールダーの中で選択された1人。プレイヤーはこの3人を切り替えて選択しながら、相手ゴールを目指すことになる。

操作は、選択されたフィールダーがボールを持っているかどうかで異なる。ボールを持ったフィールダーを操作する場合、マウスボタンをシングルクリックするとボールを持ったまま移動、すなわちドリブルとなり、ダブルクリックするとマウスカーソルの方向へキックできる。つまりパスまたはシュートとなる。ボールを持っていないフィールダーを選択している場合には、シングルクリックで目的の方向へ移動、ダブルクリックで選択するフィールダーの切り替えとなる。はじめはなかなか思うように動かせないが、操作が単純なので、すぐに覚えることができるだろう。

ゲームは、対コンピュータ戦の1人プレイと、人間対人間の2人対戦から選択できる。1試合の単独の対戦だけではなく、複数チームが参加して競うリーグ戦やPK戦といったモードもある。チームは実在する16ヵ国に加え、オリジナルチームを作成することも可能。各チームの強さは、攻撃力や守備力などのパラメータがあらかじめ設定されており、弱小チームから強豪チームまで揃っている。トーナメント戦などでは自チームと相手チームの国によって、難易度がかなり異なってくる。対コンピュータ戦の場合は、コンピュータ側のパラメータを自由に設定することができる。

もちろんこのゲームは、かなりデフォルメされたタイプのゲームであって、いわゆる本格的なシミュレーションゲームのように、各チームの戦力が厳密に反映されているわけでもないし、選手の実名などが登録されているわけでもない。そもそも1チーム4人しかいないのであるから、「サッカーをモチーフにしたアクションゲーム」といった方が近いであろう。

しかし、「TINY SOCCER」には、そんな細かいことを超越したおもしろさとリアルさが不思議に同居している。もしかすると、単純なルールゆえに手軽に楽しめて夢中にさせられるという点が、実際のサッカーの試合における「熱狂」と通じるものがあるからかもしれない。

特に雰囲気を盛り上げてくれるのが効果音だ。ドリブル時やチャージによってボールを奪ったり奪われたりした際の効果音、スタジアムの雰囲気など、こちらもやはり単純ではあるが、不思議に実感的に感じられる。

とにかく、動き、操作性、雰囲気、いずれをとっても非常にバランスよくまとまっている。くどくど説明するより、まずはちょっと試してみてほしい、そんなゲームといえる。

●ユーザにお勧めする使い方
スピーディな展開の中、相手のタックルをかわしながら、うまくパスをつないでシュート！　という部分を味わってもらえたらと思います。また、このゲームの一番の「ウリ」でもあるのですが、ぜひ、自分で作った画像を取り込んで遊んでみてください（「ウリ」なため、パスワードが必要です。すみません！）。家族の写真はもちろん、身近な人や有名人（小泉内閣サッカー部なんてどーでしょう？）、自分の家のペットとか、いっそ白一色を使って透明人間（思いつくまま書いてしまいました）。画像は、自分で描いたり、サンプル画像に顔の部分だけ貼り付けたりして作ることができます。

●バージョンアップ情報
バージョンアップほどではないのですが、「こんなことできたら」というのがホームページにあります。いまは「超ロングシュートができたら」というのしかありませんが。ゲームバランスを見ながら、いろいろやってみようと思います。

●今後の目標
自分の作った画像で通信対戦、というのが、Ver.3.0の目標です。