親しみやすいデザインと使いやすさが特徴の電子メールクライアントソフト。一見かわいらしさを重視したメーラのように見えるが、マルチアカウント、階層管理が可能なメールボックス、メールの自動振り分けなど、メーラに必要とされる機能はすべて備えている。「PostinoPalma」で、まず目を引くのが、パンダをモチーフにしたメイン画面のデザイン。外観を変更することも可能で、パンダのほかにもオーソドックスなメーラ風など、計4種類のテーマの中から好みのものを選択できる。一般的なテキスト形式のメールはもちろん、「PostinoPalma」同士であれば、フォント/文字サイズなどの書式設定や、背景画像となる「便箋」の貼り付けを行ってメールのやりとりを楽しめる。
メイン画面は、オーソドックスな3ペインの構成。初期状態で左側ペインのツリーに用意されているボックス(フォルダ)は「受信箱」「送信箱」「ごみ箱」の三つだが、階層的にいくつでも作成できる。メールの自動振り分け機能もあり、送信時や受信時に指定ボックスに振り分けられる。作成済みのボックスは、ドラッグ&ドロップで移動することが可能だ。
メールの受信時には、別ウィンドウで「新着メール一覧」が表示される。「新着メール一覧」は、ツリー表示のない2ペインスタイルだが、新規メールの作成や受信などの操作はメイン画面同様に行える。「新着メール一覧」を閉じる際に、このウィンドウに残すメールを「すべて」「未読メールのみ」「残さない」から指定できるため、例えば未読メールのみを一括して確認するといった使い方ができる。
ユニークな機能に、着メロ機能と検索機能がある。着メロ機能は、メール内に携帯電話の着メロデータが記述されていると、「PostinoPalma」上でメロディを再生できるというもの(受信時にそのメロディが流れるわけではない)。着メロデータの記述は、P207およびXIT形式に対応する。検索機能は、ヘッダや文字列を指定して検索を実行すると、該当するメールをリストアップするフィルタ形式。一度検索を行うと、検索対象が自動的に「現在の検索結果」に代わり、そこから簡単に絞り込み検索が行えるようになっている。また、過去に使用した検索条件を履歴として保存しているので、ドロップダウンリストから選択して、再検索が行える。
アドレスブックでは、階層的なグループ管理が行える。グループ名を選択して新規メールを作成すると、そのグループに属する全員に一括送信できる機能がある。
アカウントの設定はウィザード形式になっており、入力欄ごとに丁寧な説明があるので、はじめてでもわかりやすい。登録済みのアカウントをウィザードで編集することも可能だ。
データのインポート/エクスポートは、テキストまたはMbox形式でのインポート、Mbox形式のエクスポートに対応。アドレスブックは、CSVでのエクスポートとOutlook ExpressやMacintosh版「Postino」からの取り込みが可能となっている。
そのほかにも、クリッカブルURL/メールアドレス機能など、多彩な機能を備えている。