プレイヤーが操作するのは、ペンギンを模したキャラで、ゲームのタイトルにもなっている「しゅーる君」。しゅーる君は空を飛ぶことを夢見ており、ステージ内に置かれた風船をすべて集めることで、その夢が実現するという設定だ。ステージ内には、目的とする風船、移動や破壊が可能な正方形のブロック、移動できない壁などがある。

ステージの垂直方向には重力が働いている。そのため、しゅーる君は左右方向へは移動できるが、空中にとどまることはできない。左右に移動した結果、足元にブロックがなければ、しゅーる君はそのまま下方向へ落ちてしまう。

上方向へは1マス分だけジャンプできる。ジャンプしたときに左右に1マスずつ移動することで、壁やブロックに飛び乗ることは可能だ。ただし、上からの落下時に左右へ移動することはできない。

ブロックは、しゅーる君が押すと左右、上下いずれの方向へも移動する。移動は何かにぶつかるまで止まらず、また移動方向に壁やブロックがあり、それ以上移動できない状態でさらに押された場合には、そのブロックは壊れて消滅する。ブロックの移動や破壊を行いつつ、しゅーる君をうまくステージの上部に移動させるのがゲームのポイントだ。ステージによっては、ブロックや壁のほかに、ばね、爆弾、石といった特殊なアイテムもあり、これらの使い方もカギとなる。しゅーる君をうまく操作して、すべての風船を集めればステージクリアとなる。

ただ、そうした単純なゲームシステムとは裏腹に、ゲームの難易度は非常に高い。これは操作方法や操作タイミングが難しいということではなく、頭を使ってじっくりと手順を考えて解いていかなければならない、という意味での難易度のこと。とにかく最初のステージから、じっくりとよく考えつつ操作していかないと、すぐに行き詰まってしまうのだ。せめて最初の数ステージはもう少し難易度を下げてもいいのではないか、という感じもしないではない。

とはいえ、シンプルなゲームシステムは誰でもすぐに入り込める。そのわりに非常に奥が深いゲームであり、かなり長く楽しめるだろうことは請け合いだ。じっくりと腰を据えてプレイしたいゲームだ。