ゲームの舞台は、非人道的な虐待が行われているという刑務所。その実態を調査するため、スパイが囚人に扮して潜入したが、それを察知した刑務所は囚人を集め、指示通りのポーズができるか試す「偽者狩り」を開始した、というのが「BlackCheese」のストーリーだ。

2人のプレイヤーは、スパイ側と看守側に分かれ、以下のような流れでゲームを進める。

1. スパイ側は12人の囚人の中から、自分がなりすます囚人を指定
2. 看守側は6通りあるポーズの中からひとつを指示
3. スパイ側は他の囚人とタイミングをあわせてそのポーズをとる。これを指定回数繰り返す（オーダーターン）
4. 看守側は12人の囚人の中から、他の囚人との動きのズレなどを見て、スパイ容疑者を特定し、処罰する（ブレイクターン）

明らかに間違ったポーズをとってしまって、ばれてしまったことが確実な場合、スバイ側は「エスケープ」という選択肢をとることができる。これは「もはや、これまで」ということで開き直って力ずくで逃げる操作で、看守側はスパイを追いかけたり、拳銃を使用したりして阻止する。この拳銃はマウスでスパイを狙撃するというものなので、エスケープの成功率は低い（成功の場合は1点が加算）。また、看守側にはオーダーターンとブレイクターンを一度にまとめてしまう「ラピッド」という作戦もある。

とはいえ、実際にゲームの遊び方がわかると意外にはまる要素を持ったゲームであることがわかる。最初のうちはタイミングよく指定されたポーズをとるのは難しいかもしれないが、慣れてしまうと、他の囚人とぴったりのタイミングでポーズをとることが可能となる。こうなってくると、普通に見ているだけではどの囚人がプレイヤーによって操作されているのかを見分けるのはかなり大変だろう。

シュールなゲーム内容やキー操作、そしてゲームの進行など、慣れを要するゲームではあるが、それさえ克服すればかなり白熱して遊べるゲームだ。

また、「トライアル」や「ガントライアル」「プラクティス」など、モードも充実しており、記録を競う意味での「対戦」を楽しむこともできるはずです。個人的には「トライアル」での看守のメッセージのひとつひとつを汲み取って、人生の糧にしてほしいと思います。