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ベクターソフトニュース - 2000.03.18
Qperコピー Qperコピー Ver.3.71
自由形状での取り込みも可能な多機能画面キャプチャソフト
Windows 2000/98/95/NT メールウェア
「Qperコピー」の動作画面
■自由形状でキャプチャしたデータを回転させた上で出力するといったことができる

任意の形状で取り込むことが可能な画面キャプチャツール。キャプチャデータに対する回転処理をはじめとした処理機能に加え、軽快な動作が特徴だ。

キャプチャ可能な形状(ワク型)として用意されているのは「長方形」「円」「フリー」「ウィンドウ」の4種類。長方形、円ではキャプチャ領域のサイズ、位置をマウスのドラッグによって自由に選択できるのはもちろん、あらかじめサイズのみを設定しておき、実行時に任意位置を指定してキャプチャを行うことができる。フリーは文字通り自由形状のキャプチャで、フリーハンドで領域を指定する。ウィンドウでは「ウィンドウ全体」「各部品」「アクティブウィンドウ」の3種類からキャプチャ領域を選択でき、いずれも対象とするウィンドウ上でマウスクリックすることでキャプチャを実行する。このうち各部品を選択した場合は、クリックした位置の最小単位のウィンドウオブジェクトをキャプチャ対象とするため、MDI子ウィンドウやタスクバーアイコンなども簡単にキャプチャできる。

キャプチャ操作そのものは、タスクトレイアイコン、設定画面の[キャプチャ]ボタン、ホットキーなどからキャプチャモードに入り、位置を指定するだけと簡単。キャプチャデータはクリップボードのほか、BMP、JPEGなど5種類の形式でのファイル出力、さらにプリンタへの出力が行える。出力先はキャプチャ操作ごとにダイアログを表示させて変更することも可能だ。また、ファイル名を自動で付けてくれるオプションもあるので、ホットキーなどと組み合わせれば、連続したキャプチャも快適に行える。

キャプチャデータに対する処理が豊富な点もQperコピーの大きな特徴だが、なかでも特筆すべきは回転処理で、右45度などのあらかじめ設定された角度で対象をキャプチャできるのに加え、任意角度を指定してのキャプチャや、キャプチャ実行時にマウスで角度を決めてキャプチャすることもできる。さらに、開始および終了回転角度、1ステップの回転角度などを指定して行う「連続回転出力」モードまである。

回転処理以外には、25〜400%の拡大・縮小や上下左右の反転処理が可能。回転・縮小時の色調補正機能もある。常駐時の場所(タスクトレイまたはタスクバー)や常駐しないという設定も可能だ。

reviewer's EYE 手軽に画面キャプチャできる便利なツールだ。ヘルプによれば、もともと回転機能に主眼を置いたCG描画補助ツールとして開発されたとのことだが、実際に使ってみれば「なるほど」と納得がいくだろう。

一見シンプルに見えて、その実、多機能。ウィンドウのキャプチャひとつとってみても、ウィンドウ全体、アクティブウィンドウ、各部品で、範囲を指定してのキャプチャができるので、マニュアルやヘルプ作りなどには重宝するはず(ただし、Qperコピーでのアクティブウィンドウの定義はちょっと変わっている。詳細は 作者のホームページ にあるWeb版ヘルプを参照のこと)。タイマ機能もあるが、指定時間後に自動的にキャプチャを行うというものではなく、[キャプチャ]ボタンを押すなどでキャプチャモードに入ってから、実際にキャプチャを行えるまで待機状態に入るというものだ。キャプチャできる状態になったら、あらためてキャプチャする領域を指定する必要がある。

ちなみに、ソフト名の「Qper」(キューパー)とは「『スーパー』よりも凄い、という意味」だそうだ。Qperコピーがそれほどすごいソフトなのか否か、興味のある方はご自分のPCで確かめてみてほしい。
(フェムス・安藤 しょうこ)


スクリーンショット》 設定画面。回転角度はあらかじめ設定しておくことも、キャプチャ時にドラッグで指定することも可能
スクリーンショット》 設定画面の環境設定メニューでは、回転、縮小時の色調補正や、常駐場所などを設定できる
スクリーンショット》 「連続回転出力」では、等角回転させた画像の連続出力が可能
スクリーンショット》 出力先設定ダイアログ。ユーザ登録すれば、プリンタへの出力も可能になる


【作 者】 GOB さん
【作者のホームページ】 http://w33.mtci.ne.jp/~kimitsuna/
【動作に必要なソフト】 VB 6.0ランタイム
【補 足】 すべての機能を使うにはメールでユーザ登録を行う必要がある。登録前はプリンタへの出力ができないという制限がある
ソフト作者からひとこと
■ソフトを開発しようと思った動機、背景

数年前、私がWindowsのペイントツールを使って絵を描いていたとき、絵を斜めに回転させるツールがほしくなりました。ところが当時、そのような機能を持った満足すべきツールはどこにも見当たりませんでした。そこで、自分で作ってみようと思ったのがそもそもの開発動機です。その後、私は「高機能で使いやすいキャプチャツール」の実現を目指し、このソフトを発展させてきました。今後もユーザの皆様の声を反映させて、よりよいソフトにしていきたいと考えております。

■開発中に苦労した点

なるべく画質を劣化させないで画像を回転させる処理の研究・開発には、多大な時間を要しました(なにしろまったく資料がなかったもので)。また、円でキャプチャするときの、中心位置の微妙なズレを調整する処理にも苦労しました。Ver.3.10になって、これらの処理がようやくほぼ完璧になりました。

■ユーザにお勧めする使い方

このソフトはいろいろとカスタマイズができるので、お好みに合わせて設定して、便利に活用してください。ホットキーの設定は、キーボード派にはデフォルトの設定、マウス派には【Ctrl】+テンキー横の【−】(マイナス)キーなどがお勧めです(ホットキーはVer.3.60以降で使えます)。Webサイトの巡回中に気に入った画像やおもしろい記事を見つけたら、サクッとキャプチャしましょう(まるごとページを保存するより手軽です。著作権にはご注意を)。BMP形式のほかにEPS形式などでも画像を保存できるので、TeXで文書を書くときにも便利です。

■今後のバージョンアップ予定

やる気と暇があれば、PNG形式で画像を保存できるようにすると思います。そのほかにも要望があれば、遠慮なくお寄せください。できる限り反映させていただきます。
(GOB)
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