小さなエドの冒険(1) エドの旅立ち
(7:冒険の書)
ある朝のこと.村長はひとりの少年を自分の家に招いた.
少年はまだ幼い顔つきだが,その瞳は若者らしいイキイキとした力がみなぎっている.
さてエドワードよ,昨日この村に半死半生でやってきた兵士のことは知っておろう.
彼が言うことには,北の地方では暁の夜,邪悪な怪物が出現し,平和に暮らしていた人
々を苦しめているという.
北の大予言者シュウ=コーシィは,今世界に起こりつつある異変を占ってみたところ
古代英雄伝説に書かれている悪魔ルシファーが復活したというのだ.ルシファーを倒す
ためには,古代英雄伝説に登場する,「草原の戦士」,「蒼き海の王女」,「鳥族の勇
者」の3人をさがしださねばならない.
そしてその3人をさがしだす使命を託されたのが,999年7の月に生まれた,おま
えなのだ.エドワードよ.この短剣と少々の食料しかおまえに与えてやれぬが,これか
ら訪れる村々の同胞達が,必ずやおまえの力となってくれるだろう.
まずは北にあるオリュタの村に行ってみるがよい.オリュタには「蒼き海の王女」に
関する伝説が,代々受け継がれているらしい.つらい旅になろうが,すでに我々の存亡
の戦いははじまっている.行け!エドワードよ.