運動機能障害のある患者の水中でのリハビリテーション
水に入ると体は浮力を受け、体がおしのけた水(排水)の量の重さだけ軽くなります。大気中の体重が水中でどのくらいになるかを求めます。運動機能障害のある患者の水中でのリハビリテーションの意味を説明するときや寝たきり患者を入浴させるときに患者の恐縮した気持ちをデータを基に活用します。
入浴の場合は、エネルギー消費の少ない38〜40℃のぬるめのお湯がよろしいです。水圧により胸囲は1〜2cm、腹囲は3〜5cm縮小します。そのため、胸郭筋と腹筋の運動が制限された呼吸困難を生じます。体の表面や筋肉・内臓に加わる水圧は、静脈血やリンパ液を増すので心臓や肺循環の血液量が増加します。呼吸器や循環器に障害のある患者は状態の変化が起こりやすいので観察が必要です。