「2007」ではデータ型を自動的に判別する。データを入れるだけでテーブルが作成される

■より容易になったテーブル作成
「Access 2007」のテーブル作成では、入力されたデータの型を判別し、自動でフィールドのタイプを設定する機能を搭載している。これにより、あたかもExcelを使用しているかのように、データを入力するだけでテーブルが構築できる。

自動判定されたデータは、「日付型」「通貨型」「その他の一般的なデータ型」として自動的に認識され、テーブルとなる。「Excel 2007」で作成した表をAccessに貼り付けるだけで、「Access 2007」のデータとして認識される。Excelのデータを用いて、すばやくAccessのデータベースを構築できる。

「Access 2007」では、各種ファイルやデータを添えられる「添付」や、フィールドに複数の値を設定できる「複数値フィールド」など、新しいフィールド型を導入。これまではできなかった、「フィールド内に画像ファイルやドキュメントファイルそのものを添付できるデータベース」や「ひとつのデータに複数の電話番号を設定するデータベース」などが簡単に構築できる。

■テンプレートが豊富ですぐに使いはじめられる
「Access 2007」を起動するとすぐに気付くのが、テンプレートが充実している点。テンプレートは新しいデータベースを作成する際に使用でき、ユーザがデータベースを1から設計することなく、すぐにAccessを使うことができる。

テンプレートには、Accessのインストールと同時にハードディスク上にインストールされるもののほか、インターネットからダウンロードして利用できる「オンラインテンプレート」がある。どちらも一覧の中から選ぶだけで、すぐに使いはじめることが可能だ。

■メールを利用した情報収集を自動化
フォーム作成機能が新たに搭載され、HTMLや「InfoPath 2007」を用いて作成した情報入力フォームを電子メールでメンバーに送信し、フィードバックを「Access 2007」で直接読み込めるようになった。情報収集作業の最初から最後まで一連の流れを、半自動で行うことができる。電子メールがやり取りできさえすれば、どんなに離れたメンバーであっても情報収集が可能ということになる。

フォームに記載された情報はそのままデータベースに入力されるため、メールの返信からデータベースへと転記する「再入力」を行うことなくデータ収集・統計処理が可能となる。

■さまざまなデータソースに対応
「Access 2007」のテーブルは、さまざまなデータソースとリンクしてデータを引き出せる。Accessで作成されたデータベースはもちろん、ExcelスプレッドシートやWindows SharePoint Serviceサイト、ODBCデータソース、Microsoft SQL Serverデータベースなどのインポートに対応する。データソースの種類が複数にまたがる場合でも、自由に統合して分析やレポート作成が行える。

■Windows SharePoint Servicesと接続
「Access 2007」は、（ほかのOfficeアプリケーションと同様に）情報コラボレーションソフト「Windows SharePoint Services」と接続できる。企業/グループ単位で、ネットワークを利用した情報共有、情報収集、協業などが行える。

AccessがSharePointに接続すると、Access自身がSharePointの「リッチクライアント」として動作する。AccessからSharePointのサーバに直接アクセスして、レポートを作成したり分析したりすることが可能だ。仮にオフライン状態でAccessを使用してデータを変更したとしても、再度SharePointに接続した際に、オフラインで行った変更を同期することができる。

すぐに利用できる実用的なテンプレートが多数付属する。追加テンプレートをダウンロードすることもできる

「添付」のデータ型が新たに追加された。入力フィールドに画像や文書ファイルなどを挿入できる

電子メールでフォームを送信し、返信された内容をデータベースに自動で追加できる