最後に、デジカメで撮影した写真を使った年賀状の作り方を紹介しよう。この「デジカメde!!年賀状2002Lite」は、住所録や画像のレイアウト、印刷機能に加え、画像の補整・編集、似顔絵作成と、年賀状作成に必要な機能を一通り備えて1,980円と、とてもリーズナブルなソフトだ。年賀メールの送付も簡単に行える。
その名の通りデジカメ画像を使用して年賀状を作成するもので、多数用意されたスタイルシートとクリップアートを活用して、絵心のまったくない人でも手軽に簡単に綺麗な年賀状を作れるようになっている。今回は使用しなかったが、写真をもとに似顔絵を作成する機能があるのもおもしろい。これは、写真の輪郭と顔のパーツをなぞって色の調整をするだけで、手軽に似顔絵を描くことができるというものだ。
作業は「はがきの文面」から順にステップを進めていくだけでよい。まず、「Step1」でスタイルを選択する。年賀状用のスタイルには、美しいフレームのなかに写真を一枚貼り付けるもの(10種類)、複数の写真を貼り付けるもの(10種類)、DPEのお店で注文するようなオーソドックスなもの(4種類)、写真なしで使用するもの(4種類)の計28種類が用意されている。白紙を選択して一から自分でデザインすることも可能だ。年賀状以外にも暑中見舞いや結婚・引っ越しの通知などのフレームもある。
次に「Step2」に移り、写真や画像(JPEG/BMP/PNGなどに対応)の貼り付けとレイアウトの調整を行う。ここでは正月らしく羽織袴姿のべく太のイラストを使用することにした。貼り付けたあとはイラストのサイズと位置を調整して終了、と本当に簡単である。これだけでは寂しいという人は、用意されているクリップアート(55種類)を貼り付けるのも良いだろう。挨拶文やお世話になった人などへの個人的なメッセージ、ロゴなどを付け加えることもできる。年賀状用の例文も多数用意されているので、そこから選ぶことも可能だ。
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左:はじめにさまざまなパターンから、好みのスタイルを選択する
右:貼り付ける画像を選び、位置やサイズを調整する
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写真の場合、露出が合っていなかったり、余分なものが背景に写っていたりいることもあるかもしれない。そういった部分の手直しもこのソフト一本でオッケーだ。画像の回転や上下/左右反転はもちろん、人物だけを切り抜いたり星型やハート型などに型抜きしたりと、画像の編集機能はかなり充実している。また、透明色を指定しての複数画像の重ね合わせ、画像の明るさ/コントラスト/色合いの調整、グレースケールやセピア色への変換といったことも簡単だ。また、画像の全自動一括補整機能があり、デジカメ写真を自然で美しい画像に補整できるほか、逆光や朝焼け、夜景などの撮影状況に合わせた補整を、専門的な知識を必要とせずワンタッチでできる。
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画像の補整やトリミングも自由自在だ
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最後に、「Step3」に移って印刷。これで完成である。完成したレイアウトを保存しておけば、あとで必要に応じていつでも使用できる。画像ファイルとして保存することも可能だ。宛名の印刷機能ももちろん充実している。年賀はがきはもちろん、官製はがきや、かもめ〜るなどさまざまなハガキに対応し、それぞれ縦書き横書きを自由に指定できる。好みに合わせて書体やレイアウトを変更することも可能だ。往復はがきや長形/角形などの各種封筒にも対応している。住所録機能では、分類や敬称の指定、連名の設定や送受管理などの機能がある。年賀状や暑中見舞いなどの挨拶状のやりとりを個人ごとに記録できて非常に便利だ。
さらにこのソフトには、作成したハガキの文面データ(JPEG形式)を電子メールで送る機能も用意されている。ネットで知り合った友人などにハガキと全く同じ内容を送ることができてこれもなかなか便利だ。送る画像の大きさ・画質や使用するメーラなどの設定が可能なほか、エー・アイ・ソフト(株)の運営するサービス「インターネットフォトカード」を利用して画像をアップし、画像ではなく、画像のアップロード先URLをメール送信することもできる。
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左:住所録の機能も非常に充実しており、使いやすい 右:メールの新規作成、年賀状データの貼り付けなどはボタン一発で自動実行される
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■デジカメde!!年賀状2002Lite
【作 者】 エー・アイ・ソフト(株)
【対応OS】 Windows Me/2000/98/95/NT 【種 別】 製品:試用可 1,980円
【作者のホームページ】 http://www.aisoft.co.jp/
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以上、ザッと駆け足で年賀状作成に役立つと思われる7本のソフト(+データ集)の紹介をしてきたが、いかがだろうか? わざわざ店頭まででかけて混雑したなかでソフトを購入しなくても、オンラインソフトをいくつか組み合わせるだけで同等の作業ができてしまう。記事では簡単にしか機能や使用方法を紹介できなかったが、いずれのソフトもユーザの使い方ひとつでもっともっとおもしろいことができるものばかりだ。特に「Pixia」と「PictBear」、「デジカメde!!年賀状2002Lite」の3本のソフトはあまりにも機能が豊富すぎて、その実力の一端をも紹介できなかった。ぜひ一度実際に使ってみて自分の目でその機能のすばらしさを確認してもらいたい。
また、今回はパソコンならではの一風変わった年賀メールの作成方法を紹介してみたが、今回紹介したソフト以外にも面白いメールを作成できるツールはいっぱいあるので、ぜひソフトレビューなど他の記事も参考にして、いろいろなソフトを試してみて欲しい。
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