週刊ソフトニュース ■今週の注目ソフト!! Text Navigator 魔法の塔 French Kiss AutoPass FFFTP MORE NEWCOMERS VERSION UP BACK NUMBER |
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Text Navigator Version 2.16 オリジナルのテキストに変更を加えずに、紙を扱うような感覚で文書中に自由にマーキングやコメントを付け加えられるソフト。マーキングには色と4種類の下線のほか、簡単な図形も使用できる。あらかじめ設定した行や文字にジャンプする機能もあり、文字検索には正規表現も使えるので、ペーパーレスでの長文の読解に威力を発揮する。
●紙と同じ感覚でテキストに注釈やコメントが書ける!! 「Text Navigator」は、テキスト形式の文章にマーキングしたり、コメントを付け加えたり、リンクを張ったりするための“テキスト文書読解”ソフト。あたかも紙の文書を扱っているような感覚で、通常のテキストに注釈を付け加えたりができるのだ。しかも、これらの情報はすべて別ファイルに保存されるので、元のテキストに変更が加えられる(タグが挿入されるというような)ことはないのがいい。 テキスト文書に対してText Navigatorで行えることを簡単にまとめると、(1)任意の個所へのマーキング、(2)任意の文字列に対するコメントの付加、(3)しおりとして使える行マークの設定、(4)同一テキスト文書内でのアンカー/リンクの設定、(5)指定文字列が出現した場合、カラー表示されるキーワードの設定、の五つ。(1)〜(3)は紙の文書の扱いをPC上で再現できるようにした機能といってよいが、(4)(5)の機能はPCならでは(もちろん(1)〜(3)の機能も、紙で行うよりはるかに便利だ)。紙で行うより圧倒的に効率よく文書を扱うことができるのだ。 ●1文書につき最大2,000までのマーキングが可能 文字列のマークには、好みの色でマーカーペンを使うような塗りつぶす方法と、下線(実線、太線、点線、取り消し線)を引く方法、さらには図形(直線、矢印、矩形、丸角矩形、円、楕円など)まで使い分けることができる。意味によってこれらを使い分ければ、ひとめで文書のポイントが理解できるようになるのではないだろうか。 Text Navigatorではさらに、上のような単純なマーキングだけではなく、コメントを付加したマークも行えるのが特徴。コメントはマウスカーソルを文字列上に持っていくだけでポップアップ表示される(Macintoshのバルーンヘルプのような感じ)。普通なら文書末などにまとめて置かれる注釈がリアルタイムで確認でき、便利なことこの上ない。マークにはほかに、同一文書の他の位置へジャンプできる「リンク」もある。マークは、コメントを付加する/しないにかかわらず、1文書につき2,000個まで設定可能。ひとつのコメントは最大10KBまで書き込める。 また、文字列に対するマークのほかに「行マーク」もあり、こちらは1文書につき300個まで設定可能。マークが設定された行はメインウィンドウ右の常に確認でき、クリック一発で指定した行にジャンプできる。 マーキングされた部分や付加されたコメントだけを抽出することも簡単。 検索機能も強力で、大文字・小文字、全角・半角の同一視・区別の指定、さらには正規表現の使用も可能だ。とにかく機能が豊富で、しかも操作性についてもよく考えられている。キー割り付けやツールバー、マーキングのための各種カラーなど、さまざまな項目をカスタマイズできる点もうれしい。 シェアウェアだが、同じ作者の「PEM EdTex」のレジストユーザであれば、Text Navigatorも正規のレジストユーザとして使用できる。
(秋山 俊)
作者のホームページはこちら。 ソフト作者からひとこと 「Text Navigator」(Tnavi)の起源は、「EdTex」のカラーマーキング機能です。EdTexでも注目行や注目文字列にカラーマーキングできます。これを使われていた、EdTexのパワーユーザの方から、マーキングの種類を増やしてほしい、行マークを常時一覧表示しておいて、一発で望みの個所にジャンプしたいというリクエストをいただきました。また自分自身、EdTexのカラーマーキング機能だけでは、パワー不足を感じていました。そこで、読解専用の別プログラムとして、Tnaviを作成したわけです。 「ペーパー文書の場合、ポイントにマーキングしたり、コメントを付けたり、しおりを入れたりします。本プログラムを使えば、電子化されたテキスト文書をこれと同様の感覚で、なおかつはるかに効率的に読解することができます。さらに、付加したコメントやマークした文字列は様々な形式で切り出して活用することもできます」 上記はTnaviの説明です。当初は「さらに、付加した……」以降はありませんでした。つまり、読解専用ということでした。ところが、リリースしてみると、パワーユーザの方は、どうも読解しながら自分が付けたマークやコメントから、それをベースに次の論文やデータベースを作るという使い方をされているとことがわかりました。リクエストをいただいて、コメントやマーク文字の、本文とのマージや切り出しなどもサポートし、「さらに、付加した……」も加わったわけです。つまり、読解ツールというだけでなく、創るツールとしての側面も出てきています。 また、Tnaviは中尾浩、伊藤直哉『Windows95版 人文系論文作法』(夏目書房)という本の中で「ユニークなソフトの中でも最右翼」として紹介されています。ご覧ください。
(宮崎 年之)
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