「PriScVista」は、Windows VistaのWindows Aeroで表示される“影付き半透明ウィンドウ”を、影を含めてキャプチャできるソフト。指定した背景色をキャプチャ画像の裏に敷くことにより、半透明ウィンドウをキャプチャしても、壁紙などが透けて見えない。ユーザは、背景を気にすることなくキャプチャできるようになる。

「PriScVista」でキャプチャできるのは「アクティブウィンドウ」「アクティブウィンドウの内容（クライアント領域）」「指定領域」の3種類。それぞれ【Alt】＋【PrintScreen】/【Ctrl】＋【PrintScreen】/【Shift】＋【PrintScreen】キーで対象範囲のスクリーンショットがクリップボードに転送される仕組み。ショートカットキーを使わず、タスクトレイメニューからキャプチャを行うことも可能だ。

「指定領域」のキャプチャでは、マウスでポイントしているウィンドウが操作対象となり、

• 左クリックで対象ウィンドウのキャプチャ
• 【Ctrl】キーを押しながらのドラッグで矩形領域のキャプチャ
• 【Shift】キーを押しながらのクリックで複数ウィンドウのキャプチャ

キャプチャする要素を細かく指定することもできる。ウィンドウの影、マウスポインタの影、アクティブウィンドウの内容をキャプチャしたときのメニューバー、背景色、マウスポインタについて、それぞれキャプチャする/しないを選択することが可能。背景色は、マウスでクリックした位置の色を取得するか、または「色の設定」ダイアログで指定できるようになっている。

キャプチャした画像をクリップボードに転送せず、ファイルに保存することも可能。ファイル名を自動的に付加したり、保存時の画像形式を指定したりもできる。指定できる形式はPNG/JPEG/BMPのほか、影が透過表示になるαチャネルPNG（半透明PNG）形式。保存後の動作として、保存先のフォルダを開いたり、関連付けされたアプリケーションで起動したりといったオプションを指定することも可能だ。

「PriScVista」を使えば、影を付けたままでキャプチャできる。さらに、任意の背景色を指定できるので、影を自然な形でキャプチャすることが可能。Windows Vistaユーザ向けの資料作成時に役立つと思う。

もちろん、汎用キャプチャソフトとしても利用できるので、コンピュータの操作説明などの文書はもとより、メールで「こういうエラーが出てこんな画面になる」などというやり取りをするときなどにも、キャプチャした画像を添付ファイルとして送信すれば重宝するだろう。

意外に便利だと感じたのが、キャプチャした画像をクリップボードに送らず、ファイルとして保存する機能。設定で「クリップボードに送らずファイルとして保存する」オプションにチェックしておけば、キャプチャ動作のたびに自動保存される。ファイル名を自動付加させることもできるので、特にマニュアル作成時などに有効だ。

基本機能ができたあたりで似たソフトがあるのを知り、一度制作が中断していましたが、そのソフトがシェアウェア化をしたのをきっかけとして、せっかくなのでと、完成まで漕ぎ着けました。

ユーザにお勧めする使い方
なるべく【Alt】＋【PrintScreen】の置き換えとしても使えるように作ったつもりなので、よくスクリーンショットを撮る方には、スタートアップへの登録等をしていただいて、標準機能の置き換えとして使ってもらえたらうれしいです。

今後のバージョンアップ予定
どうやらWindows 7上だと、αチャネルPNGで画像保存をすると枠の色が薄くなってしまうようなので、もし試す環境ができたら、ちゃんとキャプチャできるようにしたいです。