ハードディスクの温度や劣化状況をわかりやすく表示してくれるユーティリティ。「SmartChecker Mini」は、S.M.A.R.T.(Self-Monitoring Analysis and Reporting Technology)と呼ばれるハードディスクの自己診断情報を読み取り、ディスクの状況をわかりやすく表示してくれるソフト。保存した過去のS.M.A.R.T.情報と比較することで、ディスクの劣化状況が計算される仕組み。対応するハードディスクはIDEまたはシリアルATA接続されたもの。複数のハードディスクが取り付けられている場合も、すべてのディスクの情報を参照できる。ネットワークドライブやリムーバブルディスクなどの容量も確認できる。
メイン画面は大きく上段と下段に二分割され、それぞれにさまざまな情報が表示される。画面の上段に表示されるのはハードディスクのモデル名、ファームウェアのバージョン、シリアル番号、容量といった基本情報のほか、ハードディスクの現在の温度、使用時間、電源投入回数など。画面の下段では、読み込みエラー率やスピンアップ時間といった詳細情報を確認できる。個々のハードディスクがどの程度のS.M.A.R.T.情報を報告するかは、機種によって異なる。このため画面に表示される情報もハードディスクごとに異なるが、基本的には上段に表示される情報はほとんどのハードディスクで表示可能なもの、下段はハードディスクの機種ごとに異なるものとなっている。
特に重要な情報であるハードディスクの温度は、他の項目よりも大きく表示され、状態に応じて文字の背景色がグリーンから赤へと変化するようになっている。個々のS.M.A.R.T.情報は日本語による属性名が表示され、わかりやすい。属性名をダブルクリックすることで、属性の説明や状況をダイアログで確認することもできる。
画面下段に表示される項目では、数値とともにバーグラフで劣化率を確認できるようになっている。取得されたS.M.A.R.T.情報は自動的にファイルとして記録され、状況が監視される仕組み。劣化率は、S.M.A.R.T.情報の変化状況によって計算され、長期に渡って「SmartChecker Mini」を使い続けることで、より正確な劣化率予測を行える。
フリーソフト版「SmartChecker Mini」のほかに、劣化状況をバルーン表示やメール、サウンド再生で通知してくれる上位のシェアウェア版「SmartChecker」もある。