ファイルの再配置方式に独自アルゴリズム「SMARTPlacement」を採用した高機能デフラグソフト。単にファイルの断片化を解消するだけなく、より積極的にディスクアクセスの高速化を図ることができる。「PowerX PerfectDisk 2008 Pro」は、ハードディスク内のファイルの断片化を解消し、アクセス速度を向上させるデフラグソフト。Windows標準の「最適化」ではできない詳細な設定でデフラグを実行できる。高機能デフラグソフトとして定評のある「PowerX PerfectDisk」シリーズの新バージョンで、メモリ使用量が削減され、パフォーマンスが改善されたほか、スケジューリング機能の強化や空き領域の回復など、さまざまな機能の強化・追加が図られた。インタフェースも一新された。64ビットOSにもネイティブで対応する。
「PowerX PerfectDisk」シリーズの大きな特徴になっている「SMARTPlacement」は、ファイルが更新される頻度を分析し、更新頻度の高いファイルほど空き領域に接近させて配置する機能。デフラグ後のファイル更新で断片化が発生しても、ファイルの断片が元のファイルに近い位置となるため、断片化による性能低下を最小限に抑えることができる。
Windows標準の最適化機能では提供されない「空き領域の統合」も可能。空き領域が「飛び地」状に残った結果、複数の空き領域にまたがるほどの大容量ファイルを作成しても、最初から断片化された状態でファイルが作られてしまうことを防止できる。
ドライブ全体ではなく、選択したファイルのみに最適化を実行することもできる。(時間のかかるドライブ全体のデフラグではなく)必要なファイルのみの断片化を解消することが可能で、性能低下をすぐさま解消するのに便利だ。対象のファイルは、ファイル名やパスから指定できるほか、「断片化率が高いファイル」一覧から選択することもできる。
ディレクトリ、ページファイル、ハイバネーションファイル、NTFSメタデータなど、Windows標準の最適化機能では移動できない、Windowsのシステムファイルの最適化にも対応する。また、ボリュームシャドウコピー(VSS)が有効になっているドライブをデフラグする際に、シャドウコピーデータや復元ポイントのデータをできるだけ破壊しない形での再配置機能もある。デフラグを行っても、Windows Vistaの「古いバージョンのファイルの回復」機能を有効に利用することが可能だ。
ユーザインタフェースは一新され、よりわかりやすく、使いやすくなった。ごみ箱やブラウザのキャッシュ、同一内容の重複テキストや画像、動画や音楽ファイルといった、ディスク領域を大量に消費するファイル/フォルダを選択的に削除して、空き容量を回復する機能も新たに追加された。さらに、ファイル/フォルダなどのデータや、データ間に分散された空き領域を円グラフ状の表示で確認できる「スペースエクスプローラ」機能も用意されている。サイズの大きな不要ファイルがひと目でわかるため、空き領域の確保作業を効率的に行うことが可能だ。
強力なスケジューリング機能も特徴のひとつ。日単位、週単位といった一定周期ごとの自動実行はもちろん、スクリーンセーバ動作中にデフラグを実行したり、システムのアイドル時にのみ実行(StealthPatrol)したりといったことも可能。デフラグ作業の実行中も、CPU使用率やディスクI/O使用率などを制限することで、フォアグラウンドのアプリケーションにかかる負荷を抑えることができる。
デフラグエンジンは従来以上に高速化され、メモリの使用率も15〜20%削減された。64ビットOSにもネイティブに対応し、64ビットOS環境下でもパフォーマンス低下することなく、デフラグできるようになった。