ひと口にバックアップソフトといってもさまざまなタイプがあるが、「ALLBack」は、更新されたファイルのコピーとミラーリングの二つに機能を絞った、比較的シンプルなソフトといえる。ミラーリングとは、コピー元/コピー先のファイルをまったく同じ状態に保つことを指し、「ALLBack」の場合はコピー元に以前あったファイルが削除されていた場合、コピー先でもそのファイルが削除されるようになっている。単純なファイルコピーの場合、コピー先にファイルがどんどん蓄積されてゆく可能性があるが、ミラーリングを指定することで、それを防ぐことができるわけだ。
「ALLBack」を使いこなす上でポイントとなるのが、このミラーリングの指定をソフトウェア全体の設定で行うという点だろう。つまり、「パターン01は普通の差分コピー、パターン02はミラーリング、……」というようにパターンで使い分けるのではなく、すべてのパターンに共通する設定というわけだ。
あまり細かい設定がなく、シンプルにまとめられているので、使い方も簡単。とりあえずコピー元/コピー先を指定して、「調査」→「実行」とボタンをクリックするだけでよい。それさえ面倒だというのなら、オプションで「調査」「実行」をひとまとめにしたり、さらに「終了」までまとめてワンボタンにしてしまうことも可能だ。
世代バックアップや圧縮バックアップのような機能が不要で、手軽に使えるバックアップソフトをお探しの方にお勧めしたい。
(福住 護)