「みのりカレンダー」は、簡単なスケジュール管理も可能なカレンダーソフト。1行メモやカウントダウンなどの機能を備えるほか、柔軟なカスタマイズ機能を持ち、フォントや色を変えられるのはもちろん、表示形式なども変更できる。（基本的には）使うたびに起動するタイプのソフトだが、コマンドラインオプション付きで起動して、タスクトレイに常駐させることも可能だ。

ソフトの特徴のひとつが、簡易スケジューラとしても利用できること。日付に簡単なメモを登録できる「1行メモ」機能があり、メモが書き込まれた日付には下線が表示される。さらに、日付にマウスオーバーすることで、カレンダー下部に旧暦や六曜とともに、メモの内容が表示される。

イベントのある「目標日」を設定することで、目標日まであと何日かを表示する「カウントダウン」機能もある。カウントダウンの日数を「何日前から」「何日おきに」表示させるかは、ユーザが設定できるようになっている。関連機能として、二つの日付の期間を計算する機能も備えている。

もうひとつの特徴が、柔軟かつ強力なカスタマイズ機能。フォントや表示色の設定はもちろん、年月を表示するヘッダの位置（上/左）、日付のデザイン（6行フル表示/5行圧縮表示/2ヵ月表示）、曜日表示の有無、月・曜日・元号の書式など、さまざまな設定が可能。元号書式を使えば、「平成×年」ではなく「皇紀×年」といった表示も実現できる。さらに、カレンダーの背景にユーザの指定した画像を表示させることも可能だ。

数多くあるカレンダーソフトとの違い──おそらくそれは、作者の「暦」に対する思い入れなのだろう。「みのりカレンダー」の特徴として多彩なカスタマイズ機能が挙げられるが、どんなふうにカスタマイズできるかを見ていると、（なんとなくだが）そんな気がする。

個人的にもかなり好きなタイプのカレンダーで、特にマウスオーバーだけでメモを確認できるのがポイントだ。全体的なデザインも落ち着いていて見やすい。また、筆者のような人間にはスケジュール管理もこれで十分なくらいで、欲をいえばメモだけを別ファイルに出力できれば文句のないところだった。いずれにしても、とてもセンスのよいカレンダーであることは間違いない。

開発中に苦労した点
コンパクトな表示エリアに、どれだけ情報を詰め込めるのかが勝負でした。そのほか、年中行事・記念日・過去の祝祭日の調査に時間がかかりました。

ユーザにお勧めする使い方
見てすぐに使えるソフトです。インストールだけ済ませておけば、いざというときに役立つかと思います。カスタマイズに懲りすぎて、時間を無駄になさらないよう、ご注意ください。

今後のバージョンアップ予定
スキン機能を付ける予定はありませんが、それ同等の機能を提供しようかと考えております。

ちょっとだけ自慢したいポイント
フォントのアンチエイリアス等、表示がきれいです。画像を取り扱うため、動作が重くならないように注意を払いました。休日設定スクリプトは、カレンダー史上に残る大発明だと勝手に思っています（笑）。振替休日に至るまで完全に記述できるスクリプトは、これが初めてではないでしょうか。