「PHOTON」はその名の通り、「光」をモチーフにしたタイピング練習ゲーム。グラフィカルな演出とゲーム性の高さが特徴。入力方式はローマ字/カナ入力に対応する。ローマ字の綴りの違いを認めてくれる「曖昧入力システム」を搭載し、表記法を気にすることなく、普段通りにタイピング練習を行える。

ゲームの内容は、制限時間（初期設定で60秒）内に、出題された例文を正確かつすばやく入力し、そのスコアを競うというもの。ただしタイピング中、

• 光弾反射：カラフルな光の球が画面を乱舞する
• 上下（左右）反転：画面が上下または左右に反転する
• 圧縮 -縦-/-横-：画面が縦または横方向に縮まる
• ネガポジ：画面がネガポジ反転する
• ……

ゲームのポイントになるのは、プレイヤーの入力に応じてたまる「ボーナスゲージ」。ボーナスゲージを使って「時間停止」「時間増加」「コンボ2倍」「ミス無効」などのボーナスイベントを発生させられるようになっている。ゲージはその長さによってLv 1からLv 3まで変化し、Lv 1ではボーナスを1種類、Lv 3では3種類発動させられる。

用意されたゲームモードは「通常タイピングモード」「ビギナーモード」。ビギナーモードは、ボーナスゲージがたまりにくいというマイナス点もあるが、ボーナスが自動発動したり、妨害が発生しにくかったりといったプラス点もあり、高得点を稼ぎやすい。

ゲーム中に発生するさまざまなお邪魔イベントは非常に楽しい。慣れないと、とっさには出題文も読めなくなってしまう反転系のイベントはともかく、他のイベントは文字を読むことはできるのだから、気にせずにタイピングを続ければよいのだが、つい動揺してタイピングをミスしてしまったり速度が落ちてしまったりする。

ボーナスの存在もおもしろい。特に「通常タイピングモード」では、ボーナス発動のタイミングをスペースキーで指定できるため、ゲーム性が高まっていて楽しい。ゲージがLv 1までたまったらすぐに発動した方がいいのか、Lv 3までたまるまで我慢した方がいいのか悩むところだ。

曖昧入力システムは便利だ。ゲームモードが2種類だけと、ちょっとあっさりめだが、タイピングゲームとしてはなかなかの完成度で、楽しむことができた。ただ、マニュアル類がなく、得点の算出方法もわからないのは少し残念なところ。

ところで、一つだけ気になったのが、オープニングムービーに登場する「ミッション攻略モード」。未実装なのか、ボーナスモードとして隠されているのか……。なんとかメダルコレクションをコンプリートして、そのことを確認してみたい。

開発中に苦労した点
「東京ゲームショウ2005」出展を目標にしていたので、当然期限がありました。メンバーが二人という少人数の中、作業量ばかり多くなり、時間に追われる日々でした。私はプログラマですが、CG等もメンバーがいなく、自分でやるしかなかったり、ないものをどう埋めるかといったことを考えたりすることが結構辛かったです。

ユーザにお勧めする使い方
本作品はタイピングソフトなのですが、とにかく練習というのでなく、ゲームとして楽しんでいただければ、と思います。また、友人に勧めてもらい、スコアを競うのもおもしろいと思います。

今後のバージョンアップ予定
しばらくは、報告されたバグを取るようにしていきます。時間が取れれば、もう少しユーザに使いやすいシステムを考えたり、さらなるモードを増やしたりしていきたいと思っています。