「これ以上はない」というぐらいシンプルだが、ある意味でこれは画期的なソフトではないだろうか。ちょっとパソコン慣れした人なら誰でも初心者の質問を受けた経験がおありだろうが、「電話やメールだけでは、相手が何を伝えたいのかさっぱりわからず、困り果てた挙句に現場へ出向いたら、実に単純な勘違いだった」といったことはよくある。「プリンパ」が活躍するのはそういうときだ。教えてもらう側(初心者)はただ表示されたURLを伝えるだけ。逆に教えてあげる側も相手がどんなソフトを使っているかとかどんなメッセージが表示されているかとかいった細かいことをいちいち相手に確認しなくても、画像でダイレクトに確認できる。
なんといってもすごいのが、とかく初心者を悩ませがちな「設定」というものがかろうじて1点、オプションボタンをクリックしてキャプチャ方法を選択するだけだということ。この記事では一応「サーバ」とか「アップロード」とか書いてみたが、実際にはそんな用語すら知っている必要はない。
そんなわけで、パソコンを指導するような立場にある方には、教える相手にこのソフトをインストールさせるようお勧めしたい。その際、一点だけ注意していただきたいのがファイアウォールについて。「プリンパ」では、パソコンからサーバへキャプチャ画像を転送するので、ファイアウォールで保護されたパソコンでは当然、警告メッセージが現れる。そのときの対処法だけ教えてあげるか、あらかじめファイアウォール規則に登録しておこう。
もちろん初心者専用のツールというわけではなく、例えばグラフィックデザイナーが打ち合わせに使ったり、フォトスタジオで顧客に納品サンプルを見せたりといった使い方もありそうだ。
(福住 護)