ソフトを開発しようと思った動機、背景
最近、子どもの基礎学力の低下がよく新聞などで取り上げられています。また、算数嫌いの子どもも増えているそうです。せめて、計算だけでもすらすらできるようになればと思い、私が小学校時代に行っていた100マス計算をソフトウェアにしました。実は、「100マス夫さん」を3年前に作り、ある小学校様やある教育委員会様で使っていただいていました。そして、「もっと学校で使いやすく」という要望などがありました。さらに全国の子どもたちのタイムを競うというアイデアもユーザから出されたので、重い腰を上げて作りました(笑)。級位や段位は協力してくださった小学校の平均タイムなどから割り出し、子どもがやる気をなくさないようにハードルが高すぎたり、低すぎたりしないように注意を払いました。
開発中に苦労した点
バグを見つけ出すのに苦労しました。某小学校の協力を得て、たくさんの児童のみなさんに使っていただき、改良を重ねました。また、ネットランキング対応のソフトを作るのが初めてなので、CGIを一から勉強しなければなりませんでした。ソフトウェアからランキングシステムにデータを転送するのにうまくいかず試行錯誤の日々でした。
ユーザにお勧めする使い方
「100マス夫さんII」でできる計算は、非常に単純な計算です。「たし算・ひき算くらいは幼稚園の子どもでも両手両足の指を使いながらできる」ということもユーザから聞きました(親はまったく計算の仕方を教えていないそうです)。単純な計算だからこそ、繰り返しすれば誰でも定着します。ただ、単純であるがゆえに飽きてしまいがちです。ですから、1日に集中して行うのはお勧めしません。1日1回でもいいので、できるだけ1週間……2週間……1ヵ月……2ヵ月……と継続して行うことが大切です。回数を積み重ねることで、タイムは飛躍的に縮まっていくはずです。
今後のバージョンアップ予定
現在は、級段位と回数、ランキング、最初のタイム、最速タイムしかデータの保存はできませんが、次回のバージョンアップでは、1回1回の成績ログをとり、どのようにタイムが速くなったのかを知ることができるようにしたいと考えています。また、前作が学校単位で使われているので、スクールエディションなんかを作ろうと思います。データの一括作成、認定書の一括印刷、学校・学年・クラスごとのランキング表示など学校で使いやすいようなソフトウェアにしていきたいです。
(アッシュ)