「Flash Memo」は、入力・編集した内容を自動保存する機能を持つメモ帳ソフト。ファイル保存のメニューがなく、メモを入力するとテキストファイルが自動的に保存される。同じメモファイルを繰り返し上書き利用することも、「メモを替える」機能を使って別のファイルに保存することも可能。「Flash Memo」をいったん終了し、再度起動した際は、直前に開いていたメモファイルが表示される。

編集機能としては、文字列の検索・置換のほか、大文字←→小文字、半角←→全角、ひらがな←→カタカナの相互変換、日付や時刻の挿入などを装備。Undoでは、操作の取り消し（元に戻す）レベルを、最大バッファサイズで指定できる。余白の表示や左余白内への行番号の表示、オートインデント、タブ幅や行間隔の指定、表示用フォントや文字色のカスタマイズ、ウィンドウの不透明度設定（Windows 2000/XPのみ）などのオプションも用意されている。印刷は、実行前にプレビュー画面でイメージを確認することが可能。プレビュー画面では、拡大・縮小ができるほか、全体表示や横幅をウィンドウ幅に合わせるといった表示も選択できる。

ソフトの特徴のひとつが簡易メール送信機能。メモの内容をそのまま電子メールとして送信できるもの。メモ全体を送信するか、選択範囲のみを送信するかを選べるほか、送信先の指定は、内蔵のアドレス帳から簡単に行うことができる。

メモを切り替えることはできるが、見出しを一覧するような機能はないので、いろいろなメモをそれぞれ保存するより、メインのメモ用ファイルを決めておき、そこで書いたり消したりを繰り返すような使い方が適しているように思う。

文字種の変換や検索・置換、行番号表示などのようにテキストエディタ風の特徴も持つが、総合的には長文編集よりは、メモ用途に向いているように見える。

メール送信機能は、メーラを起動して新規メールを作成したり、添付ファイルとして送ったりするものではなく、「Flash Memo」から直接SMTPサーバにアクセスして送信するというユニークなもの。POP before SMTPに対応していないなど、利用できるサーバに多少制限はあるが、ちょっとした連絡には便利だろう。

「メモの使用頻度は高いが、記入量そのものは多くない」という人や「メモ自体を分類整理する必要はない」といったライトユーザには手ごろなソフトだ。

開発中に苦労した点
特にありません。つまづいたことは多々ありましたが、それが大きな問題になったことはあまりありません。ただ、アイコン描くのは面倒でした（ドット絵を描くのは好きではないので……）。

ユーザにお勧めする使い方
私が実際に使っている事例の一部を紹介します。

• ToDo管理
• 紙媒体からのテキスト起こし
• 電話応対時のメモ
• 料理に必要な材料をメモして、簡易メール機能で携帯へ送信
• サイトの更新や掲示板に書き込む際の下書き

今後のバージョンアップ予定
個人的にほしい機能はある程度揃いましたが、バージョンアップは続けていきます。しかし、どういう方向に持っていこうか実は悩んでいます。とりあえず、複数のメモを同時編集できるよう、いわゆる「タブ化」しようかと考えています。また、インターネットからネタを拾うことが多いので、ブラウザとの連携も図りたいと考えていますが、どのように実現したらよいかはまだ思案中です。ユーザのみなさまから、アイデアをいただけると大変にありがたく思います。