エディタ本体はタブ切り替え式で、同時に複数のテキストファイルを開いて、切り替えながら編集できる。ウィンドウの左側に「ファイルリストパネル」を表示して、フォルダツリーやファイルの一覧表示を行うことも可能。一覧上のファイル名をダブルクリックして開いたり、移動やコピー、削除、名前の変更といったファイル操作も行える。リストに表示するファイルを制限するフィルタ機能なども備えている。

テキストエディタとしての一般的な機能に加えて、切り取り/コピーした内容に対して、さらにデータを追加する「追加切り取り/コピー」、日付と時刻の挿入、行の二重化といった多彩な表示/編集機能が用意されている。メール処理に適した「行頭に引用符を付けてクリップボードにコピーする」や、HTMLの改行タグ挿入、プログラミング向けの「行頭に半角シャープ（#）の追加」など、ユニークな機能もサポート。よく使う文字列をテンプレートとして定義し、テキストに挿入する「コードテンプレート機能」もある。

検索機能では、通常の検索とは別に、ウィンドウ右側に「コードエクスプローラ」を表示し、編集中のファイルから指定された文字列を行単位で検索してリストアップすることができる。正規表現に対応しているほか、プログラムのソースコードから関数を、HTMLファイルからアンカーをリストアップすることも可能だ。テキストファイルはもちろん、HTML/Perl/Java/Cpp/Pascal/Delphiの編集も可能で、予約語などの色分け表示や、太字/斜体/下線/取消線といった強調表示もできる。

辞書はテキストファイルで、「ごちそうさまでした||いただきましただ」のように、1行ごとに「返還前||返還後」の言葉を指定したシンプルな構造となっており、自作は容易だ。実際、前述の辞書の多くは有志によって作成されていて、ユーザの評価・協力があってこそのソフトだといえる。それだけ、この機能がユーザに受け入れられているといえるだろう。作者のホームページには、辞書を作成しているユーザのサイトへのリンクも用意されている。

エディタの基本機能はきちんと押さえた上で、PerlやJavaといったプログラミング向けの編集モードをサポートしているので、開発者にとっても便利に使えるソフトに仕上がっている。タブクリックによるすばやいウィンドウ切り替えや、「ファイルリストパネル」によるファイラ機能も、よく使うツールとしては外せない機能だ。細かい部分だが、ソフト下部のステータスバーに表示される機能Tipsの一部や、未保存で終了しようとしたときの警告メッセージが独自の語尾になっているのにも注目。一瞬、辞書変換されているのかと思ってしまった。

手に馴染んだエディタは、文字書きツールにとどまらず、プログラミングツールなどとして利用しているユーザも多いと思う。「てきすたー」は、HTMLエディタやCGIツールなどとしての「実用性」と、辞書変換機能による「遊び心」を兼ね備えている。もちろん、純粋なテキストエディタとしての利用にも十分お勧めできる、完成度が高く、かつユニークなエディタといえる。

開発中に苦労した点
プログラミング初心者のころに作ったものに、後先考えずに機能を追加していますので、作者でも中身がわからなくなったりで、常に苦労しております。

ユーザにお勧めする使い方
作者はiアプリのJava、Perlの記述などに使ってます。「コードエクスプローラー」は、正規表現を使ってソースコードから関数一覧を表示・ジャンプできますので、ちょっと便利です。

今後のバージョンアップ予定
ホームページにご要望ランキングを用意しております。要望の多いものから対応していきたいなとは思ってるんですが、なかなかお応えできずスイマセン。

作者ホームページURLが変わりました
新しいURLは「http://i749.obi.ne.jp/kazina/」です。Ver.8.93現在、ソフト内のメニューやヘルプは古いままですので、ご注意ください。