あくまでも控えめに、邪魔にならない形でアクティブウィンドウに仕えていながら、Windowsが標準でサポートしていない便利な機能を利用できるお役立ちツールだ。「ウィンドウ内の文字取得」機能を利用すると、メニューバーの文字列まで取得できてしまう。ソフトのマニュアルを作成するときなどに活用できそうだ。「画面キャプチャ」では、ウィンドウ枠を除いた内部だけをキャプチャすることもできる上、直接さまざまな画像形式でファイル保存できるので、画像処理を行ったり、レタッチソフトを起動するといった手間を省くことができる。
タイトルバーに日付/時間を表示する「窓枠時計」機能は目立たないようでいて、意外と便利な機能だ。作業を行うときに一番よく見るのはアクティブウィンドウなのだから、そこに基本的な情報があるというのはある意味、正しい姿なのかもしれない。何枚もウィンドウを開いて作業するときには、一時的に「半透明表示」を行って作業中のウィンドウを動かしたり、最小化することなく隠れたウィンドウを確認することもできて便利だ。
デザインに「スキン」を採用しているので、画像ファイルを用意すれば、オリジナルのインターフェースに変更できる。BMPやJPEGといった形式以外に、アイコンファイル(ICO)やカーソルファイル(CUR)などを利用できるのはおもしろい。設定ファイルの記述が複雑そうに思えたが、テキストファイルで詳しい作成方法が説明されているので、とりあえず画像を用意してしまえば、案外簡単にできそうだ。好きなアイコンやイラストで試してみてはいかがだろう。作者のホームページからも何種類かダウンロードできる。
サポートする機能のうち、気に入ったものがひとつでもあれば、導入をお勧めしたいソフトだ。
(川越 裕之)