「わたしのゆうしゃさま?」は、現代風の世界を舞台に、天使と堕天使の戦いに巻き込まれた女子高生たちの活躍を描いたファンタジーアクションRPG。ふんだんに用意されたマンガチックなCGと、名言（迷言?）満載の練り込まれたシナリオが特徴。お金稼ぎを錬金術で行えることをはじめ、戦闘中のメンバーチェンジや複合魔法、独自のメニュー形式の採用など、凝ったシステムになっている。

主人公の神童アキは、都会から少し離れたごく普通の町、春日乃町に住むごく普通の女子高生。そんな彼女の前にある夜突如、神剣レーヴァティンと、自らを大天使ミカエルと名乗る男が出現する。状況を理解しないままミカエルの指導のもと、レーヴァティンの訓練を開始するアキ。モンスターとの初めての戦い。その直後、国中を騒がせている原因不明の奇病にアキの母親が倒れる。母親を救う方法はただ一つ、モンスターたちの背後に潜む謎の敵を倒すことのみ。こうして彼女の戦いがはじまる……というストーリー。

ゲームの開始時点で使用できるキャラクタはアキ一人。使用できる魔法も炎属性のエクスプロードだけだが、ゲームを進めるにしたがって徐々に仲間が増え、使える魔法の種類も増える。また、使用できるキャラが増えることにより、戦闘中にキャラを変更して、有利に戦闘を進められるようになってゆく。さらに、魔法の熟練度が高まると、2種類の魔法の属性が組み合わさった複合魔法を使えるようになる。

ゲームシステム上の特徴として、錬金術の存在がある。「わたしのゆうしゃさま?」ではモンスターを倒したときに得られるのはお金ではなく、「仙石」と呼ばれる物質。この仙石（もしくは賢者の石）を使って、錬金術で鉄くずを金塊など別の物質に変換することができる。

複合魔法や錬金術など、独自のシステムが数多く用意されていることがひとつめのポイント。ただしその代わり、「RPGツクール2000」で作成された一般的なソフトよりは動作が少し重めなので注意。

ゲームをプレイする上でのポイントは、ある程度「仙石」がたまったら、錬金術を使って貴重な鉱物を造りだし、早め早めにリサイクルショップで換金しておくことである。アイテム自体は夜中でも入手できるが、リサイクルショップは昼間しかやっておらず、しかも、シナリオがどんどん自動的に進んでいってしまう場面が多いため、これをおろそかにすると、にっちもさっちもいかなくなってしまうことがある。

シナリオが基本的に一本道で、RPGとしての行動の自由度はやや低めだが、しっかりと構築されたドラマを楽しみ、キャラのレベルアップを楽しむことができる良質のゲームといってよい。

開発中に苦労した点
ドット絵。CGを描くのは好きなのでいいですが、時間のかかるドット絵までこのゲームのためにすべて描きました。あとはシステムですね。プレイヤーの感覚に近い操作感にするため、もともと「RPGツクール2000」の持っているシステムはほとんど使わずに制作しましたから。キャラクタの動きやメニューなどは何度も試行錯誤し、他の方の意見を聞きながらなんとか今の形になりました。

ユーザにお勧めする遊び方
ストーリーは私の趣味で一本道ですが、システムは自由度が高くなっています。戦闘の行動で能力値の上昇率が変わったり、錬金術でいろいろな鉱石を作成したり。また数多くの装備品、意味のないアイテムなどを集めてもよし。ストーリー以外はプレイヤーの好きなように遊んでやってほしいと思います。

今後のバージョンアップ予定
まだまだ内部にはバグが潜んでいそうなので、見つかり次第対処したいと思います。最新の修正ファイルは私のホームページにて配布していきますのでご利用ください。