「Egg Explorer」は、エクスプローラライクな操作性を持つシンプルなファイル管理ソフト。複数フォルダをひとつのウィンドウで操作できるタブ形式を採用しており、ファイルやフォルダ管理を効率的に行える。

メイン画面は、左右に2分割された2ペイン構成。左側のペインにはフォルダツリーを表示し、右側のペインに選択したフォルダの内容を表示する。大きな特徴は、複数フォルダを同時に開いて、画面の下部に表示されているタブで切り替えながら作業できること。ツールボタンの「新しいタブ」をクリックすると、フォルダが新しいタブとして開く。また、「現在のタブ以外を閉じる」ボタンを押せば、余計なフォルダを一度に閉じることができるようになっている。エクスプローラと同様、ファイルの表示方法や並び順は変更できる。

左側のペインには、「Tree」「Fav」「Close」「FCA」の4枚のタブが用意されており、よく使うフォルダをすばやく探せる。「Tree」は一般的なツリー表示。「Fav」タブでは、「お気に入り」によく使うフォルダを登録でき、ワンクリックでフォルダを開くことができる。「Close」タブでは、開閉したフォルダの履歴を参照可能だ。「閉じてしまったフォルダをもう一度参照したい」というときに、深い階層にあるフォルダでもワンクリックですばやくアクセスできる。

「FCA」タブは、大量のファイルのコピー/移動に便利な機能を提供する。例えば、画像ファイルを複数のフォルダに分けて整理する際、日付やイベントごとにフォルダを作成し、「FCA」タブのリストに登録する。あとはリストに一覧表示されたフォルダに対して分類したい画像ファイルをドラッグ＆ドロップすればよい。「Copy」（コピー）と「Move」（移動）はラジオボタンで切り替えられるようになっている。

リストから選ぶだけでWindowsフォルダやProgram Filesフォルダなどの特定のフォルダにすばやくアクセスできる「特殊フォルダ」機能もある。

ただ、シンプルとはいえ、例えば「FCA」機能のような初めて使うには少々わかりづらい機能もある。そこでReadmeファイルだけでなく、ソフトにヘルプ機能があればなおよいと感じた。

欲を言えば、タブや「お気に入り」のリストに表示されるフォルダ名を、任意のものに変更できるようにしてほしいと思う。特に「お気に入り」では、階層が深く、パス名が長いフォルダは途中で切れてしまい、フォルダ名が全部見えなくなってしまうのだ。そのほかツリー表示のように、「お気に入り」もシングルクリックに対応すると、より便利になるだろう。

現在のところ予定はないようだが、圧縮・展開（解凍）と画像のプレビューは、ユーザの要望も多いと思われるので、ぜひ追加してほしい機能だ。

なお、作者のホームページからダウンロードできる「QuickEgg」というソフトをあわせて使うと、さらに便利になる。よく使うフォルダをリストファイルに登録しておき、「Egg Explorer」（起動していないときはエクスプローラ）ですばやく開けるようになるのだ。同じフォルダを頻繁に使用する人や、複数のフォルダを同時に開くことが多い人は、「Egg Explorer」と「QuickEgg」を組み合わせて使うとよいだろう。

開発中に苦労した点
Delphiでソフト作成するのは初めてだったのですが、エクスプローラの核となる部分は、すでにフリーのコンポーネントとしてありましたし、ネット上に公開されているサンプルのおかげで、ほとんど苦労はしませんでした。ただ、自分の持っていない環境（OS）で起こるバグの対処に結構、時間がかかりました。

ユーザにお勧めする使い方
デフォルトの設定は、作者の好みの設定になっていますので、自分の使いやすい設定にして使ってみてください。タブブラウザに慣れている人なら、それに合わせて設定してみるといいかもしれません。

今後のバージョンアップ予定
カスタマイズの強化と、バグ修正が基本になりますね。使いづらいと思われる個所や要望があれば、ホームページ内の掲示板に書き込みをお願いします。