Windowsや各種アプリケーションの設定内容を記録する「レジストリデータベース」の表示・編集を行えるレジストリ編集ツール。Windows標準のレジストリエディタに比べ、数多くの機能が強化・追加されている。「FacsyS Registry Editor」は、レジストリを編集するためのさまざまな便利な機能を備えた高機能レジストリエディタ。Windows標準搭載のレジストリエディタ(REGEDIT.EXE)と同様、レジストリのツリービューが左側、該当するキー内容を表示するリストビューが右側という構成のメイン画面だが、ツールバーに多数のボタンアイコンが並ぶ点、レジストリパスを入力するためのアドレスツールバーが用意されている点などがREGEDIT.EXEとの相違点だ。表示ウィンドウはMDI形式になっており、子ウィンドウごとに別々のレジストリパスを表示できる点も異なる。
ソフトウェアの目的はREGEDIT.EXEと同じなので、操作性もかなり近いが、使い勝手を向上させるためにさまざまな工夫が凝らされているのが「FacsyS Registry Editor」の特徴だ。まず、よく使うレジストリパスについては「お気に入り」として登録しておき、メニューからワンタッチで呼び出すことができる。また、ソフトが起動してから現在に至るまで、開いたレジストリパスをすべて記録しておく「アクセス履歴」機能も持っている。
REGEDIT.EXEでは不十分なコピー&ペーストの機能も、「FacsyS Registry Editor」ではかなり強化されている。例えばクリップボードへのコピーは、キー名をコピーするのか、値をコピーするのかを選択できるし、複数の値をクリップボードにコピーすることもできる。コピーしたものを別のレジストリパスに対してペーストすることもできるので、あるレジストリを別のレジストリツリーの下に移動したりコピーしたりすることもできるわけだ。検索機能も、REGEDIT.EXEに比べて指定できるオプションが多く、強力な検索が行える。置換機能が利用できるのも、REGEDIT.EXEにはない、「FacsyS Registry Editor」の強化点だ。
便利な機能としては、Undo機能とバックアップ機能、変更点のスキャン(変更箇所の追跡)機能が挙げられる。REGEDIT.EXEでは、レジストリを一度変更してしまうと元に戻すことはできないが、「FacsyS Registry Editor」であれば、キーの追加や変更などに対してUndoを行える。バックアップはその名の通り、レジストリの全部または一部をファイルにバックアップしておく機能。もちろんバックアップされたデータを復元することも可能だ。
そして、最も便利なのが変更点のスキャン機能だ。これはある時点におけるレジストリのスナップショットを記録しておき、その記録と現在のレジストリ内容を比較して、変更点を検出する機能だ。この機能を使えば、どのソフトがどこのレジストリを変更するのかを簡単にリストアップすることができる。
※レジストリに関して十分な知識のない方が、レジストリエディタを使ってレジストリを操作することは大変に危険です。知識に自信のない方は、レジストリエディタを使わないようにしてください。