「DropMelt」は、アイコンへのドラッグ＆ドロップ操作と、エクスプローラライクな一覧画面でのアーカイブファイル操作という二つの特徴を持つ圧縮・展開（解凍）ソフト。異なる種類の複数のアーカイブファイルをまとめてドロップしても、それぞれのファイルに応じて展開を行ってくれるほか、アーカイブファイルではないファイルをドロップした場合は、自動的にアーカイブファイルを作成する。ドロップされたファイルによって、展開か圧縮かを判別して、適切な処理を行ってくれるわけだ。

例えば、LZH/ZIP/CABのアーカイブファイルを1ファイルずつ選択して、「DropMelt」にまとめてドロップしても、それぞれのファイルをきちんと展開する。展開先は、初期設定ではデスクトップになっているが、オプション設定で、アーカイブファイルと同じフォルダ、または任意の指定フォルダに変更することもできる。展開時には、ファイル名を使って新規フォルダを作成し、その中に展開することができるので、連続して展開を繰り返しても既存のファイルと混ざったり、上書きしてしまったりすることはない（フォルダを作成しないという設定も可能）。サブフォルダを含めて圧縮する/しないを設定することも可能だ。

圧縮では、展開の設定と同様に、アーカイブファイルの作成先を3種類から選択できるほか、サブフォルダも含めて圧縮する/しない、フォルダ名をアーカイブファイル名としてアーカイブを作成する/しないを設定できる。フォルダ名を使用しない設定にした場合は、アーカイブの作成時に、付けたいファイル名を問い合わせてくる。

ダブルクリックなどで「DropMelt」を起動した場合は、アーカイブの一覧表示画面を表示する。この画面は、左側がフォルダツリー、右上側がファイル一覧、右下側が選択したアーカイブファイルの内容を表示するエクスプローラ風の3ペイン構造。左側のペインでフォルダを選択すると、そのフォルダ内にあるアーカイブファイルを読み出し、各アーカイブファイルの内容一覧を表示するようになっている。この一覧表示画面では、アーカイブ内のファイルのプレビューや、エクスプローラなどからのドラッグ＆ドロップによるアーカイブへのファイルの追加（あるいは削除）といった操作を行える。

また、バラバラな形式のファイルを一度にドラッグ＆ドロップしてもきちんと展開してくれたり、展開・圧縮時の設定を細かく用意しているあたり、わがままなユーザの声を反映させて作られているようだ。非アーカイブファイルをドロップすると、そのファイルの存在するフォルダ名を使ってアーカイブファイルが作成されるというのはかなり便利。オプションの選択次第で圧縮・展開ともに好みのセッティングにできる。

なお、一覧表示ではアーカイブの内容をすぐに見ることができるので、大量にたまった圧縮ファイル管理がやりやすくなる。この場合は自己展開形式の中身も他の圧縮ファイル同様に表示することができる。

開発中に苦労した点
わからないことだらけで、一つのことを実現させるにも苦労の連続です。

ユーザにお勧めする使い方
ディレクトリリストでフォルダを開くと、そのフォルダ内に存在する書庫が書庫ファイルリストに一覧表示されます。リストから書庫を選択するだけで簡単に書庫の切り替えができるので、操作しようとする書庫を一つのフォルダに入れておけば、書庫を次々と切り替えて操作することができます。

今後のバージョンアップ予定
まだまだ満足のいく出来ではなく、実装したい機能はたくさんあります。ただ、初心者でも快適に使えるツールでありたいので、操作が複雑になるようなことはしたくありません。次のバージョンでは、アーカイブ内のファイルを閲覧できるようにすることと、一覧表示の動作に少し気になる点があるので修正を考えています。