「Easyサムネイル」は、シンプルな画像変換ソフトだ。画像データを読み込み、サイズ変更、色数変更を行い、最終的に指定された画像形式でファイルに出力する。読み込み可能な画像形式はBMP/JPEG/GIF/PNG/TIFF/Photo CD（PCD）の6種類で、PCD形式を除く5種類の形式で保存できる。

入力ファイルの指定は「Easyサムネイル」アイコンへの画像ファイルのドラッグ＆ドロップで行えるほか、クリップボード経由での「貼り付け」や、コンテキストメニューに追加される「Easyサムネイル」からも行うことができる。入力対象がフォルダの場合は、サブフォルダも変換対象にできる。

変換時には、サイズと色数の変更が行える。サイズは「入力画像サイズのまま変更しない」のほか、幅と高さを指定して「指定したボックス内部に収まるよう、アスペクト比を維持したまま拡大/縮小」「アスペクト比を無視して、指定したボックスサイズにフィットするように拡大/縮小」の3通りから選択して指定できる。90度単位で回転させることも可能だが、「入力画像が縦長の場合」「横長の場合」といった条件で回転させることもできるため、例えば縦位置と横位置の画像が混在するときでも、その向きを自動で統一させることができる。

色数は入力画像と同じ色数のほか、1〜8ビットおよび24ビットの計10通りから選択できる。256色（8ビット）に減色する場合には、カラーパレットとして「使用中の色に合わせて割り付ける」のほか、「Webパレット」「iモード用パレット」「Internet Explorerパレット」の計4通りから選択できる。さらに、画質を「ソフト」「ハード」から選択できるのに加え、「セピア」「モノトーン」「エンボス」など、計19種類の色調変換フィルタから好みのものを適用することも可能だ。

普通の画像ブラウザであれば、ボックスサイズにリサイズされた画像は「サムネイル」としてしか使われないが、「Easyサムネイル」の場合には、作成された画像がファイルとして保存されるため、さまざまな用途に使える点が相違点といえるだろう。つまりソフト名の「Easyサムネイル」というのは、サイズ変更機能が「サムネイル作成に特化されているから」なのである。

実際、こうしたサムネイル画像をフォトレタッチソフトで作ろうとおもうと、意外に厄介なものだ。画像のリサイズ機能はどんなレタッチソフトにも備わっているが、これらは、元画像に対する比率でしかリサイズできなかったり、縦長と横長の場合でパラメータ指定を変更しなければならなかったりする場合が多い。画像の数が少なければよいが、多数の画像を一括して変換するのはかなり骨が折れる。こうした作業を一度でも行ったことがあるなら、「Easyサムネイル」の機能のありがたさはすぐに実感できるだろう。

「Easyサムネイル」は、目的をかなり特定・限定した画像加工ソフトと考えられる。一番の問題は、このようにして作成したサムネイル画像をどういう場面で使うか、であるが、これはおそらく利用者が自分で考えるべき問題だろう。アイデア次第でさまざまな用途に使えるはずだ。

苦労したのは、当初MFCでCOMサーバを作ったのですが、するとVBからは使えるものの、Windowsスクリプティングホストではエラーになってしまって使えなかったことです。この問題は、ATLでCOMサーバにすることで解決しましたが、かなり悩みましたね。それと、画像変換の組み合わせが多い（イメージサイズの変更、イメージの回転、色数の変更、パレット、保存するビット数、画像エフェクトなど）ので、検証がすごく大変でした（笑）。

本来ならもっと早くにリリースできた作品なんですが、年のせいか（笑）モチベーションが低くてのんびり作ってしまいました。ユーザさんからのお誉めの感想なんぞをいただけたら、また頑張れるかも？　誰か私にパワーをください。よろしく♪