「個人主義的小遣い帳」は、手持ち現金の出入りを記録するための小遣い帳ソフト。管理の対象を手持ち現金に限り、機能を絞り込むことにより、手軽さや使いやすさを実現。収支データはCSVファイルに保存され、他のアプリケーションでも容易に利用できる。

収支の集計は基本的に月単位で行う。メイン画面はコンパクトにまとめられ、月ごとの収支一覧、当該月の収支合計、当日の支出合計、残高の確認と、収支の入力をひとつの画面で行えるようになっている。収支一覧では、土曜日と日曜日が青色と赤色、収入金額が青色の文字で表示され、わかりやすい。

記録・管理できるデータは「日」「曜日」「費目」「内訳」「金額」および「備考」。金額以外は、カレンダーやリストから選択入力することが可能。もちろん直接入力することもできる。金額入力の際には「電卓」を使用することもでき、レシートを見ながら費目や内訳ごとの金額を計算して、入力することも可能だ。費目、内訳、備考の選択候補は、ユーザが自由に定義できる。

「集計」画面では、費目ごとの支出を集計できる。金額と支出全体に占める割合（%）が計算され、同時に帯グラフとして表示される。「検索」画面では、指定した検索ワードにヒットしたデータを確認できる。検索語はプルダウンリストから選択入力する仕組み。支出データに入力された文字列が、検索語として自動的にリストに追加されるようになっている。

とても扱いやすく、金額以外の項目を選択入力できるのも便利。この手のソフトでは一般的な機能かもしれないが、入力エリアでのプルダウンからではなく、メイン画面にそのまま見えているのがミソ。これだけでずいぶんと入力が簡単に感じられる。

「銀行口座やクレジット、ローンなど、家計全体をソフトで管理するのは面倒だし、必要ないが、どんなことにいくら使ったのかは知りたい」とう人にぴったりのソフトだ。

開発中に苦労した点
扱うのが文字ばかりなので、いかに見やすくするかという画面デザインに試行錯誤しました。色の好みは人それぞれなので、バック画像や一部の色、フョントは設定で変更できるようにしていますが、まだまだ改良の余地がありそうです。また、Microsoft Visual Studio 2008で開発していますが、カレンダーのサイズがWindows XPとVista/7では異なるため、XPでは余白が多くなり、画面のバランスが悪くなってしまうのも困りものです。

ユーザにお勧めする使い方
検索機能では、

「どの程度の間隔で何々（例えば散髪）しているか」

「どこどこへ行ったのはいつだったか」

「何々（例えばアルコール、タバコ）に1ヵ月、1年でいくら使ったか」

「あの店では平均いくらぐらいかかるか」

今後のバージョンアップ予定
いまは月ごとの集計だけなので、年間の月別一覧集計表をいずれ追加したいと思っています。見栄えもなんとかしたいのですが。