Blu-ray Discにも出力できる、ハイビジョン対応のオーサリングソフト。DVカメラからのダイレクトレコーディングも可能。「PowerProducer 5 Ultra」は、DVDやBlu-ray Discといった動画ディスクのオーサリングを行える「PowerProducer」シリーズの新バージョン。ハイビジョンのオーサリングには、すでに旧バージョン「4」で対応済みだが、新バージョン「5」では、取り込み、編集、オーサリングのすべてで機能の強化が図られた。CPRMに対応し、地上デジタル放送を録画したファイルを取り込み、ディスクに出力することもできる。
動画の取り込みでは、(従来はHDVのみの対応だったが)新たにAVCHDにも対応した。ファイルの読み込みもMPEG-4 AVC(H.264)に対応し、より多くのHDソースを利用できるようになった。
従来はカット編集が中心だった動画編集機能も大幅に強化された。サイバーリンク社の動画編集ソフト「PowerDirector」のサブセット版「PowerDirector Express」が付属し、自動編集機能「マジックムービーウィザード(Magic Movie Wizard)」を利用できるようになった。「マジックムービーウィザード」では、
- ユーザが選択したテーマに沿って、画面効果やBGMなどを自動的に適用し、テーマに沿った動画を自動的に作成する「マジックスタイル」
- カメラ撮影時の手ぶれやピンボケ、赤目補正といった画像の修整を自動で行う「マジックフィックス」
- 明るさやコントラスト、色合い、ノイズ除去といった画質調整を自動で行う「マジッククリーン」
- 動画の内容を解析し、シーンの切り替わりなどを検出して自動的にカット編集を行う「マジックカット」
- 静止画像に対してズームやパンといった効果を自動的に適用する「マジックモーション」
などを利用でき、専用の動画編集ソフトを使わなくても、見栄えのする動画を簡単に作成できるようになった。また、新たにHDVへの書き戻しにも対応し、HDVテープからHDVテープへの動画編集も行えるようになった。オーサリング機能では、Blu-rayのBDMV形式に対応し、メニュー付きのBlu-ray Discオーサリングを行えるようになった。メニューはあらかじめ用意されたテンプレートから選択できる(カスタマイズしてデザインを変更することも可能)。動画を含めたフルモーションメニューを作成することも可能だ。
ユニークな機能としては、地上デジタル放送が録画された(CPRM保護された)DVDの編集機能がある。録画された内容は著作権保護されており、動画自体を直接編集することはできないが、プレイリスト編集という形でカット編集を行える。
Blu-rayオーサリングのほか、従来DVDのオーサリングを行うことも、もちろん可能。ディスク形式はDVD-Videoのほか、DVD-VR/DVD+VRに対応する。音声ではDolby Digital 5.1ch編集にも対応した。
そのほか、キャプチャボードやHDカメラから取り込んだ動画を直接メディアに書き込める「Right-to-Disc」機能も搭載する。Blu-ray Discに直接書き込むことができ、ハイビジョンのリアルタイムレコーディングが可能になった。