「秀丸メール」は、高速な動作が特徴の電子メールソフト。マルチアカウント、POP3/IMAP4、多言語に対応する。“定番”高機能テキストエディタ「秀丸エディタ」に相当するエディタ機能を搭載し、メールの編集・閲覧時には「秀丸エディタ」の持つ豊富な機能のほとんどを利用できる。新バージョン「5.00」では、エディタ機能が「秀丸エディタ 7.xx」相当のものに更新され、メール本文での単語補完、単語補完のツールチップ表示、複数行の強調表示、展開や折りたたみといった「秀丸エディタ」の最新機能を使えるようになった。

メールソフトとしての基本機能は充実している。メールの振り分け、検索（検索、検索して一覧作成、メールアドレス検索）、メールのマーク、色分け、リモートメールほか、一般的なメールソフトの持つ機能はひと通り揃えている。

メイン画面のレイアウトは、1ペイン、2ペイン（2種類）、3ペイン（6種類）の計9種類から選択することが可能。メール一覧ではリスト表示に加えて、スレッド表示にも対応する。複数アカウントのフォルダを同時に表示したり、異なるアカウント間でメールを移動したりといったことも可能。メール内容の表示では、特定文字列（または特定文字列を含む行）を強調表示する機能もある。

ウイルス対策としては、怪しい添付ファイルやHTMLメールのHTML部分を自動的に除去して、ウイルス感染の可能性を少なくする機能がある。万が一、感染してしまった場合でも、拡散させないための対策を取ることもできる。迷惑メールに対しては独自のフィルタで分類・削除することが可能。迷惑メールフィルタは、オンラインアップデートで最新のリストに更新できるようになっている。

マクロ機能も「秀丸エディタ」同様に強力。「秀丸エディタ」のマクロもそのまま使うことができる。マクロの自動実行機能もあり、「秀丸メール」の起動/終了時、受信が一段落したとき、送受信の開始直前など、指定したタイミングでマクロを自動実行させることが可能だ。

メールソフトとしての実力は疑う余地がない。「どんなことでもできる」といってしまうと言い過ぎかもしれないが、特別なことをやろうとしなければ、まず不足のないだけの機能を備えている。と同時に、かなり特別なことをやろうとしても、マクロなどを使って、ほとんどのことができてしまうソフトでもある。

「秀シリーズ」唯一最大の弱点（？）といわれるアイコン類のデザインも、アイコンモジュールで変えることができ、きれいなアイコンを含んだアイコンモジュールがいくつも公開されている（今回のスクリーンショットはオリジナルで撮っている）。「秀丸エディタ」ユーザでない人も、安心して使っていただきたいと思う。

僕の性格的に、遅いのは嫌いなので、例えばスレッド表示の生成速度とか、迷惑メールフィルタの判定速度とか、苦労して高速化をしている部分も多数あります。そのあたりではかなり快適に使っていただけるんじゃないかと思います。

あと、いろいろなヘビーユーザ様からの細かいご要望にもお応えせざるを得なくなって、それのせいで、大変細かいカスタマイズ機能や、特殊なユーザ様向けのマニアックな機能もいろいろ備っています。したがって、一般ユーザ様には最初とっつきにくい部分もあろうかと思いますが、いろいろ探すと便利な機能が発見されたりするような、そういう喜びも感じていただけたらうれしいかなぁと思います。