「Magical Girl Alicia」は、アリシアという名前の魔法少女が戦う2Dシューティングゲーム。といっても、“魔法少女”の部分が色濃く見えるのはタイトル名と自機のデザイン程度。内容はハードで、難易度の高い硬派なゲームとなっている。

操作はジョイパッドとキーボードに対応。【Z】キー（ボタン1）でショットの発射、【X】キー（ボタン2）で大魔法やバリアの発動、【C】キー（ボタン3）が使用する攻撃魔法の変更となっている。シューティングゲームとしてはオーソドックスなキー構成だ。【Z】キーを押し続けている間はショットが連射され、あわせて自機の移動がスローモードになる。すばやい弾避けはできなくなるが、弾幕の間のわずかな隙間をくぐり抜けたいときは便利だ。自機を通常速度で移動させながらショットを撃ち続けたいときは、キーを連打する必要がある。ただし、武器によっては一度キーを押したあとはしばらく弾が出続けるものもある。そうした武器を使う場合は、激しく連打しなくても連射することが可能だ。

【X】キーは、長押しすると画面左上にある「STゲージ」が上昇し、満タンの状態で離すとボム的な効果の「大魔法」が発動する（このときMPを45消費する）。満タンになる前にキーを離すとバリアが発動し、MPを1ずつ消費しながら敵の弾をはじいてくれる。

用意されたショットは「FIRE」「LASER」「SWORD」「BALL」の4種類。ゲーム開始前に「1ST MAGIC」「2ND MAGIC」として、このうちの2種類を装備できる。ショットは使えば使うほど経験値が得られ、一定の経験値に達するとレベルがアップする。レベルは最大30まで。「2ND MAGIC」のレベルアップに必要な経験値は、「1ST MAGIC」の1.5倍となっている。

「FIRE」は、火の玉を発射するショット。最初は前方直線にしか弾を発射できないが、経験値を積んでレベルアップするたびに、同時発射される弾の数が増え、扇形状に広がる。高レベルだと、広く前方を攻撃できるので使い勝手がよい。貫通力はないが、オーソドックスなショットだ。

「LASER」は、レーザービームを放つもの。自機正面の敵しか攻撃できないが、貫通力があり、複数の敵を同時に攻撃できる。レベルアップするにつれて、同時に発射されるビームの本数が増えていく。ビームの本数が増えると、自機の幅よりも広い範囲を攻撃できるようになる。また、レベルが上がると攻撃の威力も大きく上がる。

「SWORD」は、幅の広い三日月型のビームを自機の前後左右に発射するもの。後方の敵を攻撃できる唯一のショットで威力もある。しかし射程距離は短く、連射も利かない。比較的使いづらい、上級者向けの装備だ。

「BALL」は、前方にプラズマボールを発射する。強力で射程距離も長い。ただし、プラズマボール自体の移動速度が遅く、敵に当てるのは難しい。

ステージ数は4。各ステージの最後にはボスキャラが登場し、ボスを倒すとステージクリア。自機にはライフとMPが設定され、敵の攻撃を受けてライフが0になるとゲームオーバーになる。

コンティニューも可能（コンティニューの場合はスコアがランキングに反映されなくなる）。コンティニュー後の開始地点は、倒されたステージの最初だが、自機のショットレベルは維持される。コンティニューをすれば攻略は楽になる。

「FIRE」や「LASER」を使用した場合は自機の攻撃が強力なので、回復アイテムを容易に得られるのもポイント。弾避けの練習をするのにも最適だ。ゲームのクセさえ覚えれば、あまり弾避けが得意ではない人でもボス戦まで辿り着けるだろう。腕に自信がある人は「SWORD」「BALL」を武器に選択して、厳しい条件での攻略を目指すこともできる。

ただし、現バージョンでは若干システムが不安定なようだ。筆者はステージ4をクリアして、エンディングとおぼしき音楽が流れているところでゲームが止まってしまった。もうひとつ難を言うならば、せっかく2種類のショットを使い分けられるにもかかわらず、それがゲーム上であまり意味を持っていない。というのも「1ST MAGIC」に設定した武器だけをひたすら使い、徹底的にパワーアップさせた方が有利になるからだ。「2ND MAGIC」をレベルアップさせるために「1ST MAGIC」の1.5倍の経験値が必要な理由もよくわからなかった。こうした部分のゲームバランスをもっと高めると、さらにおもしろい作品になると感じた。

開発に苦労した点
ゲーム初制作ということもあり、慣れない実装に四苦八苦……と思っていましたが、優秀なライブラリのおかげでそれほど苦労はしませんでした。あえて苦労した点を挙げるならば、やはりドット絵やBGMなどのデータ作成。芸術的センスが皆無であるにもかかわらず、絵も音も自作しようと決めてしまったのが運の尽きでした。

今後のバージョンアップ予定
敵の配置やスコアなどなど、かなり適当に作ってる部分が多いため、そのあたりはおいおい修正していきたいと思います。