「ヨタデテニス」は、3D空間でユニークなキャラと対戦するテニスゲームだ。自キャラ、対戦相手キャラとして選択できるのは、個性的な男女8人。キャラによってプレイ上の特性が異なるほか、掛け声やガッツポーズなどのリアクションも異なり、それぞれ特徴がある。プレイするコートは、通常の砂のコート、鉄のコート、滑る氷のコート、パウンドが不規則な畳のコートの4種類から選択できる。また、対戦相手の強さは5段階から選択できる。

試合は、セカンドサーブなしでサーブを1回ずつ交代で打ち、8点を先取した方が勝ちというルール。両者が7点になった場合はデュースとなる。そのほかは普通のテニスと同じルールで、2バウンド前にボールを相手コートに打ち返してラリーを続けていく。アウトの判定には多少厳しい。もちろん空振りやサーブミスは相手の得点となる。

キャラは、前後左右の移動に加え、ダッシュも可能。ドライブ、スマッシュ、ロビングの3種類のショットを使い分けることができ、ショットの瞬間に球の向きや力加減を調整することも可能だ。

プレイ中に視点を、俯瞰モードである「スタンダード」から、よりズームアップされ、実際にテニスをプレイしている感じに近い「ダイレクト」までの3段階で切り替えることができる。さらに「スタンダード」モードでは、カメラを上下に移動することも可能だ。

環境設定は、config.iniファイルをテキストエディタで編集することで行える。画面モードやサウンドの切り替え、プレイ中に使用するキーを変更できるほか、キャラの床への映り込みや、ボールの残像の数なども設定できる。

現バージョンでは、CPU相手の「SINGLE PLAY」のみだが、次期バージョンでは、ネットワーク対戦「MULTI PLAY」（タイトル画面ではメニューのみの表示）対応を期待したい。難易度を5段階で設定できるため、CPU対戦でも十分に楽しめるものの、やはりそこはCPU相手。これが対人なら間違いなくもっと盛り上がるだろう。

もうひとつ。環境設定も直接ファイルを編集するのではなく、できればメニューから操作できればありがたい。

私事になりますが、中学時代にソフトテニスをやっていまして……。このゲームのモチーフはソフトテニスですんで、奇妙な点の数え方や、ボールが当たってもそうカンタンに危篤状態に陥ることはまずありません。話がそれましたが、要するに自分がテニスをやっていたせいもあって作りやすいかな、と思ったということを言いたかったのです（笑）。

開発中に苦労した点
結局、作りはじめて思ったことがあります。「テニスのルールをわかってても、プログラムするのは面倒なんだよなぁ」。たしかに。これはしまった！　でももう引き返せない。作るのも楽しいからいいか、ってことで開発続行！　しまいには調子に乗ってキャラを増やしたり、コートタイプを増やしたりしてるじゃありませんか。そして気づいたらVectorさんのSoftnewsで紹介していただけるってことで原稿を書いているじゃありませんか！！　あぁ、また話が脱線しました(^_^;)。

苦労した点は、やっぱモーション部分の処理やAIでしょうか。あとは、ネットとかラケットの描画順序の考慮、DirectX 8専用にしたことで動作ターゲットが限られてしまうのをいかにして回避するか、ですね。モーション部分の処理というのは、どういうタイミングで打った姿勢にするとかその辺。自作モーションエディタの改良でなんとかこなせました(^_^;)。ネットとラケットの描画順序に関して、これは結構苦労したかもしれません。ってか、いまでも不正な順序です（ォィ）。また、一部の環境ではネットのアルファブレンドによる擬似カラーキーが効かないみたいですね。あぁちくしょう。

DirectX 8専用というのは痛い話です。正常に動作しなければドライバを持ってこなければならないのです。そのドライバがなければおしまいですし。これは回避だのなんだの以前の問題ですね(^_^;)。でもDirectX 8のプログラミングインタフェースは最高です。使っていてホレました（え？

今後のバージョンアップ予定
ありません。まぁ、出すとしたら描画順序改正などが課題になるでしょうか。