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Pocket Vector ソフトニュース - 2002.11.23
ATOK for Pocket PC [ダウンロード版] ATOK for Pocket PC [ダウンロード版]
優秀な変換機能と簡便な入力機能を備えた日本語入力・変換システム
WindowsCE 製品:試用不可 (5,300円)
長文の一括変換や推測変換などの機能を備えた定番の日本語変換システムのPocketPC版。変換機能だけでなく、的確な手書き文字認識やスタイラスでの入力のしやすさも大きな特徴だ。


メイン画面
■ 長い文章も文節を正確に判断して一発変換。メールなどの口語体の文章でも混乱なく変換できる

「ATOK」は多くのPCやPDAで採用されている老舗の日本語入力・変換ソフト。インストール後は、右下のSIP(入力パネル)の切り替え一覧から「ひらがな/カタカナ」「英数」「手書き」「定型文」「文字一覧」の5種類のバネルを呼び出して文字を入力できるようになる。

「ひらがな/カタカナ」「英数」は通常のソフトキーボードでの入力だが、数字や「ゃ」などの小文字をサブパネルから入力したり、入力時にスタイラスをドラッグして小文字化や変換(スペース)などの操作をしたり(ジェスチャー機能)といった機能を備えている。「ひらがな/カタカナ」バネルは3種類の文字配列から選択できる。

「手書き」では、ひらがなや漢字、アルファベットをスタイラスで左右のパネルに直接書き込んでいく。手書きが認識されるとサブパネルに候補の文字が現れるので、該当の文字を選択して入力する。手書き文字は多少のゆがみや書き順違いがあっても認識可能だ。そのほか「定型文」では登録された長い文章や顔文字などの入力、「文字一覧」ではコード一覧から文字を選択しての入力が行える。

入力した文章は、精度の高い「AI変換機能」で文節を正しく区切って変換することができる。話し言葉や有名な固有名詞にも対応しているので、メールなどでの口語文も思い通りの変換が可能だ。区切りや変換の修正もスムーズに行えるほか、「確定アンドゥ」機能で変換確定後に再変換することもできる。

また、文字を入力すると、頭文字から単語の候補を表示する「推測変換」機能が働き、希望の単語を選択して入力を短縮することができる。例えば「こ」を入力すると「こんにちは」「今度」「ごめんなさい」など、登録された単語や既出の単語が候補としてポップアップされ、瞬時に入力することが可能だ。

登録辞書はインストール後、外部メモリにコピーすることが可能だ。また、ユーザ登録を行うと、別配布の「カタカナ語英語辞書」を入手することができる。

◆その他のスクリーンショット
スクリーンショット スクリーンショット スクリーンショット
■ 頭文字から入力候補を表示する「推測変換」。登録単語と既出の単語が再入力できる
■ 「手書き」パネルで漢字を直接入力。「定型文」バネルでは顔文字の入力も可能だ
■ サブパネルで小文字/数字の入力も簡単。ジェスチャー機能で文字の小文字化もできる
reviewer's EYE 昔からATOKファンだった筆者にとって、この「PocketPC版」の発売は個人的にとてもうれしい。変換機能の優秀さだけでなく、入力パネルの動作もスムーズで、ストレスなく日本語を入力していくことができる。手書き認識では結構いいかげんな文字を書いても拾ってくれるし、満足度はかなり高いと評価できるだろう。

あえて言えば、「ひらがな/カタカナパネル」の文字配列が、デフォルトでは左から「あいうえお」になっていてちょっと違和感があった。もっとも、オプションで通常のソフトキーボードのように右から「あいうえお」を選択できるので特に問題はない(編集部 注:「作者からのひとこと」にこの説明がありますのでご参照ください)。

ユーザ登録をすれば、「いんたーねっと」を“internet”に変換する「カタカナ語英語辞書」がダウンロード提供されるとのことで、これも楽しみだ。辞書サイズが気になる人は、外部メモリを利用しよう。
(ピンフ)

【作 者】 (株)ジャストシステム
【作者のホームページ】 http://www.justsystem.co.jp/
【備 考】 購入後のダウンロードとなるので、購入時には対応機種や必要容量の確認を。また、ユーザ登録後は「カタカナ語英語辞書」が入手できる
ソフト作者からひとこと
■ ソフトを開発しようと思った動機、背景

ATOK Pocket for Windows CE の発売開始より3年3ヶ月、ユーザーのご要望にお応えし、ついにATOK for Pocket PCを発売開始します。ジャストシステムではこの間に各種PDA用のATOKの開発を進め、非キーボード環境での入力のノウハウを蓄積してきました。
今回のPocket PC用にはそのすべてを投入しています。
PDAも無線LANの普及により、ネットワーク端末としての利用が広がって来ています。ATOKはそんな時代の日本語入力を力強くサポートします。

■ 開発中に苦労した点

独自ソフト入力パネル(SIP)の仕様決定に、かなりの時間と労力を費やしました。SIPは表示サイズが決まっているため、その限られたスペースの中に、必要なキーを配置する必要があります。ユーザーの立場では、なるべく多くのキーがあった方が使いやすいのですが、そうするとボタンが小さくなり、押しにくくなってしまいます。「ひらがな/カタカナ」パネルで採用したサブパネル方式は、そんな苦労の中から生まれてきたアイデアです。

また、社内・社外のモニターによるユーザビリティー調査や、βテストを行い、その意見を反映するように努めました。「ひらがな/カタカナ」パネルでボタンの配置が3種類もあるのは、そのためです。

また、Pocket PCの場合、Pocket PC 2002より、StrongARMまたはXscaleのCPUに統一されましたが、Pocket PCでは、ARM、SH、MIPSという3つのCPUが存在します。それぞれのテストマシンの入手やQA作業などが非常に大変でした。

■ ユーザにお勧めする使い方

推測変換を是非ONにして使ってみてください。今回の推測変換は、あらかじめ語彙を1100語ほど用意し、ビジネスでよく使う単語や基本的な人称代名詞を登録しています。最初の1文字〜2文字の入力で候補が提示され、そこから選んで入力できるので、PIM入力には本当に便利な機能です。もちろん、ユーザーの履歴も自動的に追加されますし、間違えて登録したものを削除することもできます。

また、「ひらがな/カタカナ」、「英数」のパネルでは、ジェスチャー機能が便利です。たとえば文字ボタンを上にドラッグすると「ひらがな/カタカナ」では「ぁぃぅぇぉゃゅょっ」のような小字が入力できますし、「英数」では、小文字または大文字(Shiftキーを押した時に入る文字)が入力できます。その他、スペース(変換)、確定、前文字削除(BS)などをジェスチャーで入力でき、思考を妨げられることなく、快適に連続入力を行うことができます。

それ以外にも、画数フリー・書き順フリーの高精度認識エンジンを搭載した「手書き」パネル、顔文字や定型文を簡単に入力できる「定型文」パネルなど、全部で5種類のオリジナル入力パネルを搭載しています。

■ 今後のバージョンアップ予定

今後のバージョンアップについては、現状は未定ですが、ジャストシステムでは今後もPDA用入力の研究開発を続け、「日本のPDAの入力=ATOK」という名誉ある地位を獲得していきたいと考えています。

((株)ジャストシステム)
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上で紹介したソフト(およびその関連ソフト)のダウンロードページにジャンプします。ダウンロードページから、FTPまたはHTTPでソフトをダウンロードできます。ダウンロードページには、作者データページへのリンクもあります。MyVectorサービスをご利用いただいている場合には、右側のリンクでソフトウォッチに追加することができます。
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